アジアトレンドMTG

第4回アジアトレンドラボMTG【報告レポート】

インドネシア
facebookでシェア
Twitterでツイート
Loading

2018年9月25日、トレンドラボメンバー限定で「第4回アジアトレンドラボMTG」を神楽坂で開催しました。国内外でビジネス展開、またはご検討をされているトレンドラボ会員の方にお集まりいただきました。今回は、先日のイベントの様子をTNCアジアトレンドラボ・リーダーの濱野がお届けします。

【概要】

・日時:2018年9月25日(火)

・会場:古民家を使ったサロンスペース「MAISON DE TSUYUKI

・第1部/アジアフードトレンド2017-2018
TNCの視点で読み解くアジアのフードトレンドを5つのキーワードを交えて紹介

・第2部/インドネシアのフードビジネス最前線&成功のポイント
ジャカルタ在住歴6年半の神成美智子氏(PT.Andalan Global Sarana コンサルタント)による、インドネシアの現状と進出のポイントなどの紹介

4th03

 

【第1部】
アジアフードトレンド2017-2018

今回のアジアトレンドラボでは、2017年~2018年のアジアの大きな食の潮流を5つのキーワードで分類しました。以下が5つのキーワードです。

①食の伝統回帰
②各国で拡がる家庭の味・地方食の可能性
③進化し続けるストリートフード
④SNSを活用 インスタジェニックフード
⑤アジアに見る菜食の知恵

keyword01 keyword02
keyword03 keyword04

【ピックアップ】
②各国で拡がる家庭の味・地方食の可能性

イベント内でピックアップしたトレンドを1つ紹介いたします。
近年、アジア各国で家庭の味が広く普及するようになってきています。インドでは家庭で飲まれてきたインド風のレモネード「ジャルジーラ」がRTD飲料として国内200都市、20万店で販売されるようになりました。
中国・上海では湖南省瀏陽市で伝統的に食べられてきた蒸し料理「瀏陽蒸菜(リュウヤンジョンツァイ)」を提供する食堂が人気となっています。上海市内だけでも50店舗が開店し、デリバリーアプリによるオーダーは1店舗平均月5,000件。「瀏陽蒸菜」は、店内で常に蒸されているのでデリバリーアプリのドライバーが注文を受けるとすぐにピックアップでき、熱々のまま届くということで「早い・安い・美味しい」と、忙しいビジネスパーソンや学生などが多数注文しています。
伝統的な家庭料理や地方料理が、デリバリーアプリなどテクノジーの発達によって広がりを見せていることが伺えます。今回は「食」という視点でしたが、テクノロジーや自国の文化や言語の見直しなどがトレンドの背景に大きく関わることは他のカテゴリでも言えると考えられます。

4th01

 

【第2部】
インドネシアのフードビジネス&成功のポイント

今回のイベントでは特別講師に、ジャカルタ在住歴6年半でTNCのパートナーである神成美智子氏にお越しいただき、インドネシアの基礎的な情報から、日系企業が進出する際のポイント、フードトレンドまでご紹介いただきました。
インドネシアの市場の優位性とあわせて、注意するべき点などを事例を交えて紹介。また、インドネシア人の性格の特徴や嗜好性、インドネシア進出のポイントをフードビジネスについて体系的に学ぶことができる会となりました。また、フードビジネスにおける重要なポイントとして「日本の常識にとらわれない」「スピード感を持った展開」「ローカライズ」「変化に対して柔軟な対応」というキーワードを紹介いただきました。
インドネシアに精通した神成氏ならではのお話で、日本にいながら現地でのフードビジネスを考える素晴らしい機会となりました。

4th02

まとめ

今回のアジアトレンドラボではアジアのフードトレンドについて幅広く、そしてインドネシアでのフードビジネス成功のポイントを現地の生声を交えながら紹介しました。
多くのトレンドに共通しているのは、フードデリバリーをはじめとする新たなテクノロジー、サービスと組み合わさることで見直され、新たな広がりを見せています。特にインドネシアはバイクタクシー配車アプリ「GOJEK」のフードデリバリーサービス「GO-FOOD」が、話題の飲食店、人気の飲食店、人気になりそうな飲食店の動画を製作するサービスをスタートさせ、そこからフードトレンドが生まれるという新たな動きも出てきています。
TNCアジアトレンドラボでは、時代に合わせて目まぐるしく変化を遂げるアジアの現地トレンドを、今後もスピード感を持ってお伝えしていきます。
今後もこのようなイベントやセミナーなどを実施していく予定です。日本にいながら現地トレンドを肌で感じていただき、商品開発や新サービス開発などのヒントとなる良い機会になればと考えております。皆様のご参加を是非お待ちしております。

4th05
イベント終了後の懇親会ではインドネシアのビンタンビールで乾杯

 

 

トレンドラボロゴ正方形タイプ

濱野 圭介(はまの・けいすけ)

株式会社TNC アジアトレンドラボ・リーダー

1983年生まれ。大学卒業後、出版社で編集者として約7年勤務。2012年にバンコクへ移住。2年間、タイのローカルエリアで生活した後、2014年帰国。TNC入社後はタイのみならず、アジア各国のトレンド情報を分析・発信するTNCアジアトレンドラボ担当。アジアのトレンド情報を数多く取り扱う。