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「カンポット・ペッパー」の新たな使い道/コショウを使ったスイーツが続々登場

カンボジア
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アイスやフレンチトースト
カクテルの味をも引き立てるカンポット・ペッパー

カンボジア産のコショウ「カンポット・ペッパー」は、おみやげ品として粒や挽いたものが販売されるだけではなく、スイーツに欠かせないスパイスとしても認知度が高まっている。「Gelato Lab(ジェラート・ラボ)」の「チョコレート・ペッパー・アイス」シングル1.5ドル(約161円)は、ビターなチョコレートアイスに混じる粗挽きペッパーが、ピリッと味を引き立てる。高級カンボジア料理店「Malis(マリス)」では、ココナッツゼリー、ジャスミンアイスとのセットで「カンポット・ペッパー・ブリュレ」 3.5ドル(約376円)を提供。ブリュレの生地にバニラビーンズのごとく、しのばせたペッパーが上部にも散らされていて、香りが高い。また、「Rays Shop(レイズショップ)」ではレッド・ペッパーのまぶされた甘さ控えめの「フレンチ・トースト」4ドル(約430円)が大人気。粒のブラック・ペッパーが入っている「チョコレートバー」 2ドル(約215円)は、ワインのお供に最適な苦味と辛味を提供してくれる。同店では他にもペッパーから溶け出したうまみ成分を使ったカクテルや、ペッパーパウダーをソルト代わりに使ったマルガリータなど、カンポット・ペッパーをさまざま味わえるメニューが豊富だ。


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取り扱い企業の増加で
ペッパー産業はこれからも伸びる兆し

1960年代、カンボジアには世界一と言われるほど、おいしいブラックペッパーがあった。しかし1970年代の内戦により、作り手も苗木もほぼ失われてしまった。しかし、日本人が起こした「クラタ・ペッパー」の奮闘などにより、現在は名産地カンポットを中心に、カンポット・ペッパーはカンボジアのおみやげとして、人気の定番商品になっている。中でもブラックペッパーはフルーティーな香りが高く評価されており、粒や挽いたものだけでなく、塩漬けやマリネにしたペッパーなどの加工品も増えてきている。ほかには一房から数粒しか採れない完熟ペッパー、辛味の少ない香り高いレッド・ペッパー、辛味が強くスモーキーな香りのホワイト・ペッパーなどがある。カンポット・ペッパーを取り扱う会社も増えてきており、ペッパー産業はこれからも伸びていくとみられる。

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