インド都市部で広がる韓国食品や専門店、
インド料理と親和性のあるスパイシーさが人気
「K-POP」と「K-ドラマ」は、インドの若者に大きな影響を与えており、お気に入りの韓国セレブのスタイルを真似しようとしている。その中でも急速に人気が高まっているものは韓国料理である。 インド商工省によると、2020年のロックダウン以降、韓国食品の消費が劇的に増加した。 韓国麺だけでも、2020年には162%、2021年には178.0%と販売量が増加した。
韓国食品が広がりを見せる中で、デリー、バンガロール、ムンバイなどの大都市で、韓国レストランのブームが韓国トレンドに拍車をかけている。 インドでは固めのパンや卵・バター不使用のものが一般的な中でふわふわな食感のパンを提供する韓国ベーカリー専門店「Sibang Bakery」や、韓国フライドチキンやトッポギ、韓国かき氷などを販売する韓国料理専門店「Hahn’s Kitchen」などのオーナーらによると、ここ数年で店舗に訪れるインド人客が劇的に増加したという。レストランやカフェ、オンライン注文でも、韓国フライドチキン、韓国ラーメン、ビビンバ、キムチチゲ、韓国かき氷などが定着している。唐辛子や酸味など、インド料理と韓国料理で使用される成分の多くは同等で好まれやすく、 キムチやその他の韓国料理は、辛さとスパイスを愛するインドの味覚を魅了している。
食だけでなく、ファッションでも勢いを見せる韓国
トレンドの背景にはアクセスのしやすさと価格帯
韓国料理ブームの先駆けは「K-POP」と「K-ドラマ」からではあるが、インド人が好む辛さと旨みの両方を持っている上、若者が集まる地域や女性に好まれそうなカフェで店舗を構えていることも多く、他国料理に比べて安値で提供しているのも浸透した理由だろう。また、インド在住韓国人の努力もあり、オンラインのフードデリバリープラットフォームで宣伝し、韓国料理を求める地元の要望が殺到し始めた。今では、アジア料理レストランでも、ラーメンやビビンバなどの韓国料理は欠かせない。
その他ファッションでは、韓国ブランドのオンラインでの存在感と手頃な価格設定により、消費者は簡単にアクセスできるようになり、最新のファッションや美容トレンドを常に把握できるようになっている。韓国の人気の高まりに伴い、インドでも韓国の衣類やアクセサリー、コスメの需要が高まる可能性がある。インド人は韓国文化に対して高い評価を持っており、この受け入れは今後数年でさらに高まっていくだろう。