フライドソーセージやフライドチキンなど
手軽に食べられるチルド商品の購入者が多い
2023年9月に首都ビエンチャンに初出店したセブン-イレブン。2024年3月には、首都以外の地方都市パクセーにラオス国内3店舗目をオープンするなど、店舗数が拡大している。今後さらに他県への出店も計画されている。セルフサーバーのドリンクコーナーやホットスナック、コーヒー飲料の販売など、タイのセブン-イレブンとほぼ同じ形態で、セブン-イレブンオリジナルの商品もすべてタイから輸入され、タイと同様の商品ラインナップとなっている。一方で、各店舗にはラオス産オリジナル商品のコーヒーやお茶、ハーブティ、ドライフルーツなどを販売するコーナーも設けられている。また、店舗内のオーブンで焼いたパイやクロワッサンも販売されている。
ラオス人に人気なのはセルフサーバーのドリンク類と、レンジで温めて食べるタイプのチルド食品。フローズンスムージーのスラーピー(Sサイズ約80円、Mサイズ約125円、Lサイズ約160円)は特に人気。レンジで温められるチルド商品ではフライドソーセージ(約225円)やフライドチキン(約260円)などが人気で、店舗で温める利用客が多いことから、温め専門のスタッフを配置し、レシートに番号を記入して順番を管理する対応も行っている。
店舗で温めてくれるという便利さが好評
ラオス人の嗜好に合ったタイ人向け商品も人気
これまでラオスの24時間営業の店舗としては、ローカルブランドやタイ資本の「Mini BigC」が出店していたが、これらは「コンビニ」というよりスーパーマーケットを小規模にした「ミニマート」であった。販売されている商品はスーパーマーケットとほぼ同じ内容で、オリジナルブランドの弁当やチルド商品の販売はほとんどなかった。ラオスでは各家庭における電子レンジの普及率がそれほど高くなく、食品は基本的に「フレッシュなものをすぐに食べる」のが一般的であるため、広めの売り場を占めているチルド食品がラオス人にどの程度受け入れられるか不透明だった。しかし、店舗で温めてくれるという便利さもあり(弁当だけでなく、ハム・ソーセージや袋入りの揚げ物なども温めてくれる)、タイで既に製造・販売されているタイ人向けの商品は、ラオス人の嗜好にも合っていることから人気となっている。タイ料理とラオス料理は辛味や甘味の程度など味付けが非常に似ているため、タイの商品がラオス人の間でも受け入れられている傾向にある。