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フィリピンのタクシー配車サービス/”GrabTaxi一強”から勢力図に変化!

フィリピン
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「inDrive」や「RYDE」などの登場で
選択肢の幅が広がるタクシー配車サービス

フィリピンのタクシー配車サービスは「GrabTaxi」一択の状況から一変し、バイクタクシー各社が車タクシーにも展開したことで複数のタクシー配車サービスが参入し価格競争となっている。これまでは「GrabTaxi」のみだったが、少なかったタクシー車両が増加して人々の移動種手段を充実させ、交通によるストレスを緩和したほか、 より安い金額で多様なサービスを展開する他社へと消費者の選択肢が広がった。

特に「inDrive」社は他社よりも安い金額を提示し、利用者のレビューによって評価されたドライバーが選べるほか、配車までの時間を表示するなど、今すぐ出かけたい場合や支度まで少し時間が欲しい場合など自分の都合に合わせて配車時間が選べるサービスなどが好評で人気が高く、利用者が増加している。また、「RYDE」社はドライバーの質にこだわり、他社にないドライバートレーニングに注力し安全性をアピールしている。「OWTO」社は乗客にとって手頃な値段を維持しながらも、需要多い特定の時間帯や地域ではダイナミックプライシングを適用し、ドライバーの公正な収益を保証している。このような状況を受け、「GrabTaxi」も、タクシーやデリバリー以外に買い物代行サービスなどの対抗策に乗り出すなど、新旧各社が多種多様なサービスで差を付けている。

移動手段として定着するタクシー配車サービス
若者の間ではバイクタクシーも人気

フィリピンの電車は車体が小さく、また明確なダイヤがないことから、朝や夜の時間帯には駅が大混雑し、乗車するまで2時間待ちとなるなど公共交通機関は十分に発達していない。したがって移動は車を利用するのが一般的だ。そうした状況で、タクシー配車サービスの増加は外出のしやすさや、アプリ活用による移動中の位置情報を家族に連絡できるなど移動の快適性と安全性が得られる移動手段になっている。
また、コロナ禍で活躍していた配達専用のバイク便会社も新たな展開を見せている。バイク便会社Angkas社やデリバリー専門だったLalamove社などがバイクタクシーとして営業を開始しており、特に若者を中心に新たな移動手段として活用されている。