美容・健康

クリーンビューティ志向が後押し!バングラデシュのローカルスキンケアブランド

バングラデシュ
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成分や使用感、ケアの心得などを
ローカルブランドが積極的にSNSで発信

バングラデシュではパンデミック以降、Z世代を中心にナチュラルビューティへの関心が高まり、自然由来成分を使用したスキンケア製品が人気を集めている。特にターメリック、ニーム(アーユルヴェーダに使われるインドセンダンの木)、アロエベラなど伝統的に用いられてきた素材を活用した石鹸やフェイスオイル、マスクなどが改めて注目されており、薬局やECサイトでの入手も容易になってきた。地場ブランドでは「Aarong」、「Ribana」、「Skin Cafe」、「Rajkonna」、「Dorado」などがZ世代を中心に支持を集めており、「Azuria Organic」や「Miss」などSNS上で成分や使用感、ケアの心得などを積極的に発信するブランドもある。中でも「Aarong」の人気商品『Neemソープ(140BDT)』は、ニームの葉や油を主成分とした自然派石鹸の抗菌・抗炎症作用によりニキビや肌荒れに効果があるとされ人気となっている。また、「Ribana」は成分にヤギミルクを使用したハラル認証の石鹸で巡礼者の日常的なスキンケアをサポートしている。こうした自然由来成分のスキンケアは女性だけではなく、若い男性の使用も増えていることから、男性用も目にするようになった。20代の女性は「自然素材のスキンケアは肌への刺激が少なく、合成成分によるトラブルが減って安心して続けられる。また穏やかな香りに癒される点も気に入っている。自然派の製品を生活の中で選択する機会も増えたので、使用する若い女性が増えた」と話している。

国内スキンケア市場は今後も拡大傾向
特に自然派・オーガニック製品の成長が中心

かつて“白くなること”や“西洋的な美しさ”が美の基準とされていたバングラデシュの若者たちの間で、成分重視のクリーンビューティ志向や、肌そのものの健康や自然な美しさに対する意識が広がっている。過去に有害成分を含むホワイトニング製品が社会問題化したことを背景に、アーユルヴェーダなどの伝統医療で使われてきた天然素材が再評価され、ローカルでオーガニックな地場ブランドへの関心が高まった。さらに、メイクで作り込まない“不完全さも受け入れる自分らしい美しさ”を追求する価値観の変化がある。自然素材スキンケアは単なる美容ツールとしてのみならず、自然体で心地よく過ごすセルフケアの一環としても支持されている。

国内スキンケア市場は2024年に約16.8億米ドルに達し、2034年には約27.6億米ドルへと成長が予測され、特に自然派・オーガニック製品が成長の中心となっており、消費者の需要は徐々にオーガニックスキンケアへと移行しつつある。