住民なら無料で利用可能
高齢者向けフィットネス施設が登場
上海市内の一般的な住宅街は「小区」という単位ごとに分かれている。上海駅などがある閘北(コウホク)区にある小区の入口に建つ「楽活空間」は、小区内に住む高齢者であれば誰でも無料で利用できるフィットネスジム。
上海市内の体育大学が設計した高齢者向けのフィットネスマシン(無理なく座って足を動かせるものなど)と、お茶を飲んだりおしゃべりできるカフェスペース、閲覧室などがあり、1日中過ごすことができる。自治体が運営しており、インストラクターでもある受付スタッフが対応してくれる。平日昼間はマシンがほぼ埋まるほどの人気。
世界最高水準の平均寿命を誇る上海
今後も成長が期待される高齢者向けサービス
近年中国政府は国民の健康づくりや高齢者の福利厚生に力を入れていると言われる。地域ごとにカルチャー系ワークショップ、ペットのしつけ教室など定年退職者が気軽に参加できる無料イベントが開催されており、楽しく健康的に老後を過ごせるようなサービスが増加している。「楽活空間」もその一環で、2019年4月現在は試験的に実施されており、今後各住宅地に造られていくとみられる。
上海の平均寿命は83.63歳(日本は83.7歳)と世界最高水準で、元気な高齢者が多く、健康寿命が長い人も多い。このような地域の取り組みも健康寿命を延ばしていると考えられる。