見た目にも味も本格的
とうもろこしスイーツ
韓国の「とうもろこし」は、日本よりもずっと身近にある食べ物だ。駅の周辺や市場の屋台や路上でも、茹でとうもろこしは気軽に買うことができ、「オモニ(お母さん)の作るおやつ」という懐かしさを感じさせる食材だ。そんな庶民的なとうもろこしをアレンジしたおしゃれなスイーツが、最近人気を集めている。
韓国ソウル・江南にある「BONTE」は、見た目に趣向を凝らした創作アジア料理が食べれると話題のレストラン。韓国の著名なアーティストJooHa SIM氏とのコラボレーションで生まれたのが「Perfect Corn Ice Cream」(18,000ウォン/約1,800円)だ。見た目がそっくりなだけでなく、フレーバー自体もとうもろこしであることが特徴だ。家庭的なイメージの強いとうもろこしが、洗練されたアイスクリームとなった一皿は、SNS上で話題となり、話題を呼んだ。
また、ソウル・延南洞にあるカフェ「Parole & Langue」の「とうもろこしパイ」(7,500ウォン/約730円)も人気を博している。他にマロン、バナナ、ピーチ、トマトのフレーバーがあるが、とうもろこしは、人気となりすぎてなかなか買えないほどだ。
コンビニエンスストアでも、とうもろこしブームの波は訪れている。「CU」で販売している「とうもろこしクリームパン」(1,500ウォン/約150円)は、パッケージにとうもろこしの皮が描かれており、パンが実に見えるよう工夫されたビジュアルが話題を呼んだ。
庶民的な食べ物の象徴から
おしゃれな食べ物へ
韓国語で「옥수수(オクスス)」と呼ばれる韓国のとうもろこしは、日本のものと比べ、少し色が薄く、甘さも控えめで、実が少しもちもちしているのが特徴だ。韓国ドラマや映画でも、とうもろこしを食べるシーンが出てくるなど、韓国人にとって非常に身近な食材だ。しかし、レストランやカフェのアレンジにより、見た目がおしゃれになったことで、特別な時間にも似合う食べものと人々の意識も変わりはじめている。