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中国Z世代がハマる「旅居」/ロングステイの新たな旅行スタイルにブームの兆し | TNCアジアトレンドラボ

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中国Z世代がハマる「旅居」/ロングステイの新たな旅行スタイルにブームの兆し

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旅行先TOP3は大理・平潭・栄成
観光客数は右肩上がりで増加傾向

大学入試を終えた高校生、卒業を控えた大学生、就職活動がうまく行かずとりあえず卒業後時間ができてしまったZ世代などを中心に、1週間〜1か月ほどのロングステイを行う「旅居」が注目されている。「中国旅居市場需求調査報告(2024年)」によると、寒い時期に南の地域で滞在する「渡り鳥型/候鸟型(ホウニャオシン) 」が多く、旅行者の90%以上が6ヶ月以内に旅行をしたリピーターで、1ヶ月または1~3ヶ月滞在する旅行者も63.8%を占めている。「数字遊民(ノマドワーカー、回答者の約11%)」も多く旅居に出ているとみられる。卒業旅行での利用も多い。旅居の目的地としてダントツで好評なスポットは、雲南省の大理となっており、物件自体も、アパートやマンション、古民家などさまざまで、好みや予算によるが、ワンルームのアパートが最も一般的だという。夏は涼しく、冬は寒くない気候、大自然がある、物価や家賃が非常に安い、欧米人やバックパッカーが集う独特のカルチャーが魅力的、食べ物が健康的で美味しいなどの口コミが見られる。次が福建省の平潭(青い海が広がる漁業の島)、3位が山東省の栄成(青島に近い海辺の街)。大理のある雲南省全体で2024年に旅居に訪れた人は400万人(前年比20%増、一般旅行者や団体旅行は含まない)。2025年は600万人に達すると見込まれている。

旅行熱の高まりなどを受け
学生向けの割引サービスも登場

一週間から一ヶ月単位で気軽に借りられる民泊の利用が定着したこと、都市部のアパートにいるよりも地方都市の方が月家賃が安いこと、移動しながらいろいろなところへ行くよりものんびり、リラックスして過ごすことを重視しているZ世代が多いこと(背景には過度な勉強や仕事のストレスがある)などがブームの理由。また、旅行業界が受験を終えた学生を対象に「夏休み期間は受験票の提示で割引」などのサービスを行うことが定着し、学生の旅行熱が高まっている。目的地は主要な都市部や経済圏から非常に遠く、離れているため家賃が安く、大自然があり(主に上海、北京、広州など都市部の学生から注目を集めている)、独自の文化がある場所が旅行者の関心を集めている。有名な観光地やテーマパークではなく、トップ3が大理、平潭、栄成であることから、Z世代のニッチな目的地ニーズが続いていることも伺える。理由としては「打卡/ダーカー(タイムカードを押すようにその場に行った写真だけを撮ってSNSに上げること)」疲れ、記念写真や観光よりも自分の時間を過ごすことを重視している人が増えていることなどが挙げられる。