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中国のZ世代が注目する日本のカルチャーは?/音楽は日本の90年代アーティストが人気に!

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中国のZ世代が注目する
“日本のカルチャー”5選

株式会社TNCが運営する「TNCアジアトレンドラボ」では、韓国・中国・台湾・タイ・インドネシアのアジア5地域で、Z世代の間で「いまキテる!これからクル!」日本のカルチャーについて、Z世代に対するヒアリングや実態調査から「アジアのZ世代が注目する“日本のカルチャー”5選」を発表しました。本記事では「アジアのZ世代が注目する“日本のカルチャー”5選」から、中国の5選を詳しくご紹介します!

【音楽】90年代アーティスト

中国で2021年にシティ・ポップのブームが起こり、Z世代が日本の音楽に注目するようになりました。そこから「親世代(70〜80年代生まれ)が好きだった音楽を聴いてみたい」と、J-POP全盛期だった90年代のアーティストに関心を持ち始めています。

宇多田ヒカルやL’Arc〜en〜Ciel、安室奈美恵などが人気で、特に宇多田ヒカルは「どのアルバムもとてもよい。天才だと思う」と高評価。若者たちは90年代の音楽にレトロ感ではなく、新鮮さを感じているようです。 近年、音楽好きな若者たちに人気なのが「FUJI ROCK FESTIVAL」。出演アーティストにステータス感があり、2023年以降中国人来場者が増加。中国国内でもライブ配信され、フジロックで目にしたアーティストに興味を持つケースも多く、折坂悠太や七尾旅人、羊文学、坂本慎太郎、曽我部恵一などが注目されました。

【アニメ】夜は短し歩けよ乙女

中国でも人気のある作家森見登美彦原作の『春宵苦短、少女前進吧!』(夜は短し歩けよ乙女)。アニメ版は上海国際映画祭で上映されたほか、動画アプリなどで広く視聴されています。 文学的な世界観に加え、人気アーティスト・星野源の声優起用、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの主題歌などアートなイメージがあり「普段はアニメを観ないけど湯浅政明によるビジュアルの作り方がとても良く、森見登美彦の原作も大好き。京都へ聖地巡礼に行きたい」と、広い層を惹きつけています。同様の理由で『Sonny Boy』も人気になっています。

【ゲーム】プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク

2024年6月にリリースされた中国版『初音未来:缤纷舞台』(プロジェクトセカイ カラフルステージ!)が大ヒット。初音ミクは2012年に中国初ライブを開催以来大人気で、2024年7月に北京、上海、広州で開催されたツアーではライブ配信の視聴者が8,304万人に上りました。 「たくさんのキャラの中から自分っぽいキャラを選べ、友達とも遊べる。曲数も多く難易度もバランスがいい」と、男女共に人気があるゲーム。初音ミクのグッズを持つ小中学生も多く見かけられます。

【著名人】藤本タツキ(漫画家)

漫画『链锯人』(チェンソーマン)の作者である藤本タツキは、Z世代と年齢が近くストーリーに共感を呼び、漫画好きのZ世代から強く支持されています。現在日本で上映中の『ルックバック』も今後中国で上映される可能性があり、そうなればファンはさらに増えると考えられます。  『スラムダンク』『ワンピース』『ハイキュー‼︎』などジャンプのアニメは中国で上映されることが多く、上海市内にオープンした「JUMP SHOP」も人気で、ジャンプで連載を持つ漫画家は憧れの存在になっています。

【食べ物】純喫茶のパフェ

若者に人気のライフスタイルプラットフォーム「小紅書」では、「芭菲日本」(日本のパフェ)が大きな注目を集めています。一般旅行者が日本で撮影したパフェの写真には1万以上の「いいね」が付き、東京で新しくオープンしたパフェ専門店の情報もリアルタイムで発信されるなど、その人気ぶりが窺えます。 数年前から日本の純喫茶ブームで、ナポリタンやプリンアラモード、クリームソーダなど喫茶店メニューが人気の上海。しかし、本格的なパフェを提供する店はまだ少なく、Z世代のカフェ経営者が「中国でまだあまり知られておらず、絶対流行ると思うのは日本っぽいパフェ」というように、今後も日本独自のメニューが話題になりそうです。日本旅行時にパフェを楽しむことも2024年以降の新たなトレンドとなっています。