食・飲料

日本式の定食スタイルが流行の兆し/背景に「お一人様」意識の変化や訪日経験者増加が影響

韓国
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概要

若者が多く集まるホンデ、シンチョン、イデなどのエリアを中心に、日本式の定食を出す飲食店が増え、注目を集めている。韓国料理は、テーブルの中央にメイン料理が大皿で置かれ、付け合わせとしてキムチやナムルなどが小皿で提供され、それを家族や友人とつつき合って食べるスタイルが一般的。一方、一品ごとに小皿に盛りつけられたおかずが一人分ずつ、お盆のまま提供する日本の定食スタイルが新鮮であると、支持されている。日系の食堂「博田中」、韓国のローカル日本食堂「Venus Kitchen」、「Roya Toya」などが人気で、価格は8,000~11,000ウォン(約800~1,100円)前後。

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流行の理由

外食は複数で食べることが一般的であったが、近年若者に人気のエリアの小規模飲食店を中心に「お一人様」が増えてきた。以前はあまり見かけることがなかったカウンター席を設ける店も多い。韓国では、お一人様は「恥ずかしい」「友達がいない」「いじめられっ子」というイメージを持つ人が多かったが、スマートフォンやSNSなどの普及により、一人でいても人とつながっている意識からか、一人で行動することを気にしない人が増えてきている。日本式定食は、少量ずつさまざまなおかずが食べられること、見た目が可愛らしく、大勢でつつくよりも清潔感がある、などの理由から支持されている。また、日本へ旅行に行ったことがある人が増え、飲食店でも日本式のスタイルを取り入れる傾向がある。日本人がオーナーの店、日系飲食チェーンの進出だけでなく、日本の飲食店で働いていた韓国人が日本食店をオープンさせ、日本式の定食が広まってきている。

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