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韓国Z世代の消費スタイルを象徴する「DAISO」 /安価&高品質なプチプラコスメが急成長! | TNCアジアトレンドラボ

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韓国Z世代の消費スタイルを象徴する「DAISO」 /安価&高品質なプチプラコスメが急成長!

韓国
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「DAISO」のビューティー部門の売上は
144%増を記録、全体売上の約10%へ

景気低迷と物価高を背景に、韓国のZ世代の間でブランド品などに「お金をかけすぎない」堅実な消費スタイルが主流となりつつある。その新たな受け皿として急速に台頭しているのが「DAISO」だ。特にビューティー部門の成長は著しく、取り扱いブランド数は1年で26から60以上へ、商品数は250種から500種へと倍増。2024年の同部門の売上は前年比144%増を記録し、全体売上の約10%を占めるまでに成長した。その人気の秘訣は、圧倒的なコストパフォーマンスにある。

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例えば、国内最大手コスメチェーン「オリーブヤング」で3万ウォン台(約3,815円)で販売されているマルチバームの類似品が5,000ウォン(約530円)で手に入り、韓国の化粧品大手「アモーレパシフィック(AMOREPACIFIC)」のセカンドブランドによる「MIMO by MAMONDE」からは、リキッドマスク、トナー、アンプル、クリームが展開。コンシーラーで有名な「the saem」の製品も、 DAISOのOEMとしても展開し、本家に引けを取らない品質だと評価されながら3,000ウォン(約318円)という価格で提供されている。こうした状況を反映し、Z世代の消費者からは「安価だが品質も良い」「周りも使っているので抵抗がない」「失敗しても後悔しない価格で試しやすい」といった声が聞かれる。これは、価格だけでなく品質も重視し、周囲の評価を参考にしながら気軽に商品を試したいという、現代の若者の消費インサイトを的確に捉えていることを示している。

「DAISO」がZ世代のエントリーポイント
物価高を受け、韓国の若者はコスパ重視

このトレンドの根底には、深刻な物価高がある。韓国の若者向け研究機関「大学明日20代研究所」によれば、開店と同時に入店する「オープンラン」の対象が、かつての高級ブランドからコンビニ、そして2023年にはダイソーへと変化したという。これは、消費者の関心が明確にコストパフォーマンスへと移行していることを裏付けている。ダイソーの成功は、単なる安売りによるものではない。その背景には、アモーレパシフィックやトニーモリーといった大手化粧品会社と協業し、OEM(受注者商標による生産)方式を活用している点。包装を簡素化し広告費を抑制すること、そして多機能な製品ではなくリップティントなど単一機能の商品に特化することで、全ての製品を最大5,000ウォン(約3,000ウォン前後が主流)という低価格で提供できていることなどが挙げられる。また、大手ブランド側にとっても、ダイソーはZ世代との重要な接点(エントリーポイント)となる。まずは手に取ってもらうことで、将来的に自社の高価格帯商品へと顧客を誘導する狙いもあり、この協業体制は今後も続くとみられる。