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しゃぶしゃぶや中国火鍋など鍋料理店が体験型レストランとしてフィリピンで定着

フィリピン
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自分で調理しながら、好みの食材やスープを
自分好みにカスタマイズできる点が人気

近年、フィリピンで増加している鍋レストランが注目を集めており、メディアでも「人気鍋料理店」の特集が組まれるなど話題となっている。2024年11月現在、マニラ市内で鍋料理店をネット検索すると約20軒が見つかるが、実際にはその倍以上の店舗が存在すると考えられる。2024年には中国の大手火鍋チェーン「HAIDILAO」もMall of Asia内にオープンし、注目を集めている。鍋の中でも、日本のしゃぶしゃぶのように、自分で具材をスープに入れて調理しながら食べるスタイルが人気。寄せ鍋のようにあらかじめ具材が入っているものではなく、選んだ具材を自由に調理できる点が支持されている。鍋料理の人気の理由の一つは「自分で調理する参加型の体験」だという。鍋を食べる理由として「好きな具材を好きなだけ選べること」「最近の健康志向で、肉だけでなく野菜も摂取できること」「スープの種類が豊富で、特に辛い麻辣スープを選べること」などを挙げている。また、グルメ系YouTuberによって鍋のスープやたれ、食材の種類が詳しく紹介されることで、さらに人気が広がっている。

中国人向けオンラインカジノ禁止後も
火鍋レストランなどの食文化が定着

フィリピン人には大勢で大皿料理を囲み、週末ごとに家族や友人と集まって食事をする文化が根付いている。コロナ禍では、おひとり様スタイルの食事文化も新たに生まれたが、現在では鍋料理のように大勢で一緒に食べるスタイルが再び復活している。鍋人気のきっかけとなったのは中国の火鍋で、オンラインカジノの盛況により、多くの中国人がフィリピンに来ていたことが挙げられる。その当時、中国人向けのスーパーマーケットや火鍋レストランが多くオープンしたが、オンラインカジノが禁止され、中国人が帰国した後も、火鍋レストランと鍋の食文化はそのままフィリピンに定着している。