食・飲料

ヘルシーフードや国際色豊かなメニューを提供/変わり続ける国民の台所「ホーカーセンター」

シンガポール
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国を挙げて健康政策に取り組むシンガポール

欧米からの移住者も多く、世界のトレンドがいち早く上陸するシンガポール。グルメなミレニアル世代のお眼鏡にかなうには、味はもちろんのこと、他の国同様、見た目のインパクトが重要であることが求められる。さらには食材の育成や栽培過程、例えばフリーレンジの卵やケイジフリーの卵、グラスフェッドやグレインフェッドの牛肉など、畜産の過程も気にかける人も少なくない。シンガポール政府としても健康政策として国民向けにポータルサイト及びアプリを作成し、取り組んでいる。また、MRT(電車)駅のホームに設置されている転落防止用扉や床にも政府の健康政策を示す広告が掲げられている。
一方で、シンガポールでは「ホーカーセンター(以下、ホーカー)」と呼ばれる、複数の飲食店が並ぶ、いわゆる屋台文化が根づいている。シンガポールのホーカーは、環境省の下にある国家環境庁(NEA)、シンガポール政府住宅公団(HDB)、ジュロン・タウン公社 (JTC) の3つの機関により所有されており、物価の高いシンガポールでありながら、国民及び生活者は安価で日々の食事ができることを保証されている。

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選択肢が広がるホーカーフード

これまで、“国民の台所”とも呼ばれるホーカーで3食済ませることが当然のように捉えられてきたが、ホーカーの食事は健康的ではないという声もあり、健康志向の高まりによりホーカーがなくってしまうのではと懸念する声も上がっている。しかし、比較的新しいホーカーには健康的なスープやサラダを提供する飲食店も入るようになってきている。さらに、ローカルフード以外に日本食、タイ料理を提供する店もあり、昔ながらの肉骨茶(バクテー)、フィッシュボール、ラクサなどのローカルフードに加えて、選択肢が広がってきている
ホーカーも時代に合わせて徐々にあり方を変化させてきており、ミレニアル世代をはじめとする若者はホーカーとその他のインスタ映えするメニューを出す飲食店や多国籍料理、ヘルシーフードを扱っているレストランを上手く使い分けて楽しんでいるようだ。

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