低迷していたボリウッド映画業界が復活の兆し
ノスタルジックなY2Kファッションが注目を集める
インドではコロナからのOTT浸透後、ボリウッド映画業界は低迷していたが、再び注目が戻り始めている。世界的にも90年代後半から2000年代を要約したY2Kファッション スタイルの復活が見られているが、バンダナからレースのトップスに至るまで、ノスタルジックなスタイルはボリウッドセレブ達に強い影響を与えている。 若手女優ディシャ・パタニは、インスタグラムでパウダーグリーン色のネットレースのクロップトップを着ている写真を共有したり、 女優ネーハ・デュピアは、クルタのデザインとお揃いのバンダナ姿をインスタで披露し、インド人女性のファッションリーダー的存在をアピールしている。
映画界では、2000年時代にスーパーヒットを飛ばしていたカラン・ジョハール監督の最新作『Rocky Aur Rani Kii Prem Kahaani(ロッキーとラニの恋愛物語)』が公開間近で、ソーシャルメディア上で話題になっている。映画のストーリーは、2000年代の定番であった愛、家族愛、友情などを中心に喜怒哀楽を表現している。また、1番の見所は2000年代を思い出すミュージックシーンである。
今でも熱狂的ファンも多い2000年代のボリウッド
当時を知らない若者もファッションを通じて黄金期を体験
インド人は2000年代にヒットした映画や出演俳優が大好きで、今でも熱狂的ファンも多い。コロナ後、上映される新作映画はフロップが続いたためか、当時のヒットした映画や挿入歌の「リメイク」がどんどん発表され始めた。しかし、実際には「やはりオリジナルが良い」で終わってしまうため、「あの時は良かった」とノスタルジーに浸る人々も多くなっている。リメイクにより、2000年代には子供だった若者の間でも黄金期のボリウッドに注目が集まり始めた。そういった状況と、世界的に流行しているY2Kが、インド版Y2Kと2000年代ボリウッドブームを巻き起こし始めたと言える。 当時のファッションを真似しようと、洋服のみならずインド民族衣装でも取り入れられており、1990年〜2000年時代のボリウッドが戻ってきているようである