コクヨ「Campus STYLE」や「LOFT」など
文具ショップが女子中高生の間で人気
中国・上海でコクヨの中国初の直営店「Campus STYLE」が2022年7月30日に、ショッピングモール「美羅城(Metro City)」の地下1階にオープンした。この店舗は特に女子中高生に人気があり、オープンからの2週間、毎日5,000人以上が訪れている。美羅城には「LOFT」の海外初の直営店も2020年夏にオープンしており、文具愛好家の間で「文具天国」とし注目されている。「Campus STYLE」の店員によれば、主な顧客層は女子中高生であり、特に人気を集めているのが「ソフトリングノート」である。このノートは、A4、A5、B4の3種類のサイズ展開があり、表紙を自分好みに選べ、ページの差し替えが可能で、価格も手頃(20元~25元)であるため、人気を博している。
また、近年Z世代の文具愛好家の間で人気を集めているアイテムが「手帳」である。中国の主要な検索サイト「百度」で「手帳」を検索すると、1億件を超える検索結果と65万枚以上の関連画像が表示される。また、人気SNS「小红书」や動画共有サイト「bilibili」には、無数の動画が投稿されている。スケジュール管理だけでなく、イラストを描いたり、マスキングテープを貼ったりして個性的で鮮やかな手帳を作成し、それをSNSで共有することが流行している。このトレンドを受け、Z世代に大人気のスマートフォン向けRPGゲーム「陰陽師」や大人気中国ドラマ「知否」とのコラボレーション手帳やノートも近年展開されている。さらに、コクヨではイラストレーター「Noritake」の手帳セット、京都のブランド「SOU・SOU」、そして文房具や服、マスコットを手がける上海のブランド「TAKASHA」とのコラボレーションノートも、オープン当初から各コーナーを設けて展示・販売している。
日本の文房具が浸透しつつある中国
日本製の高品質な点が好評
2019年4月に「niko and …」、2020年夏に「LOFT」、そして2022年に「Campus STYLE」がオープンし、大都市上海において日本の文房具が女子中高生を中心に浸透しつつある。日本製品の高品質さは、良質を求める人たちから高い評価を得ている。代表的な商品の一つが「ほぼ日手帳」である。2016年6月に中国全土で発売されて以来、巴川製紙所が開発した高品質な紙はにじみにくく、鮮明度が高く、書き味が良いと口コミ評価が非常に高い。多様性と良質な体験を生活に求めるようになったZ世代は、品質が向上したインク、マスキングテープ、シールなどを使用して、自分らしさを手帳に表現するようになった。