現地メディアでも麻辣味の火鍋人気を受け
”麻辣フィーバー”と報じられる
タイ・バンコクでは、中国の麻辣味の「火鍋」が人気となっており、2023年7月バンコク郊外のショッピングモール「CDC」内にグランドオープンした「蜀大侠」は、派手な中華風デザインが目を引く大型店舗で、5月のソフトオープン当初は行列ができる人気となった。タイでは真っ赤なスープの麻辣味の火鍋による、しゃぶしゃぶスタイルが定番。メディアでも麻辣味の火鍋人気が取り上げられ“麻辣フィーバー”と報じられている。タイで和風鍋料理やラーメン店を展開する「Yuzu Group」も2023年、中国火鍋チェーン店「DA ZHENG」をバンコク中心部にオープンするなど、街のあちこちで麻辣メニューが見られるようになった。また最近では、具材が乗ったトレイが回る回転寿司風の回転火鍋(タイ語ではหม่าล่าสายพาน)が人気だ。麻辣味を含む数種類のスープから好みのスープをチョイスし、1人用の小さな鍋で好きな具材を煮て楽しむ。具材は1種類5~50バーツと手頃な価格で提供している店が多く、中高生も学校帰りにファストフード感覚で立ち寄るという。
中国の火鍋チェーン「海底撈火鍋」が
2019年に上陸以降、麻辣人気が急上昇
2018年頃に麻辣味の串焼きメニューが人気となり、その後、2019年の火鍋チェーン「海底撈火鍋」以降、中国から火鍋レストランが続々上陸。2022年から2023年にかけては火鍋のしゃぶしゃぶが人気になっている。辛い料理が好きなタイ人だが、山椒を使った痺れる麻辣味はタイ料理にはなく、普段の唐辛子とは異なる味を楽しめる。また大勢の友人や家族と一つの鍋で麻辣味のほか、好みの味のスープを楽しめる点も、パーティー好きなタイ人にとっては嬉しいようだ。情報サイト「workpointTODAY」によると、SNSでは“麻辣しゃぶしゃぶ”や、“麻辣が食べたい”といったワードが頻繁に交わされており、麻辣ブームはまだ続くとことが予想されている。回転火鍋や火鍋ビュッフェなど、さまざまなバリエーションの火鍋店が登場しており飽きさせない。日本、韓国に続き、中華料理が身近になっている。