食・飲料

ユニークなパッケージの缶入り豚肉「Candon」/利便性や特徴的なビジュアルがキャンパーや若者を魅了

韓国
facebookでシェア
Twitterでツイート
Loading

一口大にカットされた豚肉入りで、
中身の確認できる機能性の高いパッケージ

韓国のドドラム養豚協同組合が2024年6月にリリースした、豚バラ肉包装の新スタイル「Candon:缶豚カンドン」が話題。発売となるや否や品切れとなり、入荷されると争奪戦となっている。食肉製品はMAP包装(ガス置換包装)による四角形のパックが一般的だが、「カンドン:缶(カン)に入った豚肉(ドン)」は畜産物業界初となる缶型のパッケージを採用。豚肉の赤身と脂身をイメージした色合いのデザインで、スタイリッシュなビール缶のようにも見える本体はプラスチック製になり、アルミの蓋を使用したイージーオープン缶となっている。外側には消費期限が記され、側面と底面の一部が透明になっているため内部が見えて肉質や色味も確認できる。品質保証は製造から冷蔵保管で10日間。内容量は300g、価格は11,900ウォン(約1,275円)。韓国では生鮮食品もオンライン注文が一般的で、保冷剤が入った発泡スチロールの箱で届けられる。切り出された新鮮な肉は一口大にカットされ、冷凍でないためドリップも出にくい。また、生臭くないことや手が汚れない、クーラーボックスなどで持ち運びが簡単という様々な利点から、野外での利用に適している。また密封保存されているため比較的消費期限も長めであり、内容量も1人分として十分足りることから、一人世帯の需要も多い。こうした特徴がMZ世代に旋風的な人気を呼んでいる。SNSとオンラインコミュニティでは、「カンドン」を購入した後にInstagramにアップし、購入した証拠を残す「認証ショット」文化が流行中だ。

韓国のMZ世代に利便性と味が評価され
オンラインやコンビニなど販路拡大中

ドドラム」は韓国の養豚産業をリードする協同組合であり、各農場で厳選された豚肉を徹底した品質管理と衛生的な加工過程によって信頼できる製品を提供していることで広く消費者に知られている。カンドンは通常の高級サムギョプサルの価格と比較すると、非常にリーズナブルな価格設定。赤身と脂身のバランスも良く、味にも定評がある。キャンパーたちのバイラルマーケティングやMZ世代のSNS拡散でその便利さとおいしさが広まり、さらに公式ホームページでの様々な割引イベントが人気を後押しした。ドドラム養豚組合のパク・グァンウク組合長は「最近、景気低迷など困難に直面した韓国養豚市場の中で、MZ世代を狙った異色な製品開発とマーケティングで消費者に新しい経験を提供している」と話す。大型オンラインモールや大型マート、コンビニなどの要請から、今後更なる展開も検討中になり、肩ロースや味付け肉などへの製品拡大も計画している。