20代女性のアイドル的存在になる
バレーボール男子日本代表
2023年、フィリピンにあるアジア最大級の大型商業施設「SMモール・オブ・アジア・アリーナ」で開催されたバレーボールの国際試合をきっかけに、バレーボール男子日本代表選手が20代の女性を中心に人気を集めた。2024年にフィリピンで男子バレーボールの国際試合が行われた際には、彼らはまるでアイドルのような存在となり、大ブームを巻き起こした。フィリピンの20代女性たちは「チーム全員がおしゃれでイケメン」「チームが強いから」といった理由で日本代表選手に魅了されているという。2024年6月に行われた日本戦では、8,000席の大規模アリーナがほぼ満席になる盛況ぶり。「2年前までは最前列が普通に取れたのに、いまは電話予約をいくら急いでも後ろの席しか取れない」という声が挙がるほどの人気となっている。試合会場では、女性たちがアイドルのコンサートのように団扇や推し選手のレプリカユニフォームを身に着けて応援する姿が見られた。InstagramなどのSNSに、男子日本代表選手の写真を投稿するフィリピン人アカウントも数多く見受けられる。
この投稿をInstagramで見る
漫画『ハイキュー!!』の人気も高まり
部活動でバレーボールを選択する学生も
フィリピン人のバレーボール人気は、まるでアイドルの推し活のような状態で、国民的スポーツであるバスケットボールとは異なる新しい楽しみ方として広がっている。また、2023年頃からバレーボール日本代表選手の人気が高まり始めたのと同時期に、漫画『ハイキュー!!』のファンも増加。高校生の間で人気に火が付いた『ハイキュー!!』は、小柄ながら努力を重ねる主人公と、彼を取り巻く個性豊かなキャラクターたちによるスポ根の内容がフィリピン人に好まれているという。実際に、高校のクラブ活動ではバレーボールに参加する男女が増えている。さらに、『ハイキュー!!』のレプリカユニフォームも人気を集めている。バレーボール男子日本代表選手の人気と『ハイキュー!!』のブームは、同じタイミングでフィリピン国内に広がりをみせている。