美容・リラクゼーション・家事など
手軽に利用できる訪問サービスが拡大
ゼロコロナ政策終了後、中国では美容・リラクゼーション・家事・ベビーシッター・ペットの散歩等の上門経済(訪問サービス)を利用する人が急増している。多忙な生活に追われる人々は効率性と利便性を求め”お金でサービスを買う”ことを選択している。人気がある企業は注文前にサービス提供者の写真・業務遂行回数・利用者の口コミや評価を確認できたり、お試し期間を経てから本契約でき、安心して注文できる環境が確保されている。また、ネットスーパーの注文画面からボタン一つで気軽に購入できるほど訪問サービスは身近に浸透している。コロナ禍では陽性者が一名でも出たマンションは一律封鎖される処置が取られるほどの厳しい締め付けがあった中国。ゼロコロナ政策終了に伴い、人々の移動制限も撤廃されたことから今後伸びる分野だと期待されている。
中国の訪問サービス(上門経済)で一般的に利用されいてるサービスは、美容分野においてはネイル・まつ毛エクステ・メイクのサービスになり、リラクゼーションではマッサージ・エステ・理髪・洗髪などがある。また、掃除・洗濯・買い出し・料理・整理整頓などの家事サービスの他、ベビーシッター・ペットの散歩・子どもの送迎・介護など多岐に渡っている。
コロナ以降の利用者増加を受け、
訪問サービス企業が新たに設立される
上門経済は「wechat」をはじめとしたソーシャルメディアやアプリを通して購入できることで、利用者・提供者共にwin-winの関係を築けていると言える。利用者のメリットとしては、スマホ一つで自身が求めるサービスをピンポイントに注文でき、自宅から出る必要がないことから、本来発生していたであろう移動時間や待機時間を大幅に削減できる点が挙げらる。提供者のメリットには、店舗を構える必要がないため家賃がかからず起業コストを抑えることができ、特定のスキルがあればサービスに従事できる。サービスの専門化×デジタルの融合により新たな雇用も創出され、2023年は3月時点で既に40社以上の訪問サービス企業が新たに設立されている。ニーズの細分化・多様化に応えるべく上門経済はこれからも発展していくだろう。