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個性と効率を追求する中国Z世代の結婚式/ワンストップでプランを選べるサービスが求められる傾向

中国
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イメージに合ったプランから選べる
ワンストップサービスの結婚式が人気

中国では結婚適齢期となっている1995年から2000年生まれの20代が好む結婚式として、ワンストップサービスの結婚式が近年人気を集めている。このワンストップ式では、車の手配から会場の装飾、料理、司会者、撮影、そして当日の花嫁と花婿の化粧や着付けまで、結婚式に必要な基本サービスが全て含まれている。このサービスは、上海の一般的な”結婚会所”で10万元前後(約200万円)というお手頃な価格で提供されている。結婚会所とは、結婚式を専門に行うための施設で、上海では「上海诺丁山艺术中心」や「格乐利雅婚礼艺术中心」などが有名である。
ワンストップ式結婚式を手掛けるプロフェッショナルチームは、迅速かつ的確に結婚式のプランを提案し、花嫁と花婿はその中から自身のイメージに適したプランを選ぶ。高度な照明機材を活用した演出、360度スクリーンからの登場、3Dを活用してテーマに合わせた映像の投影といった手法で、各々が細部に至るまでこだわりを追求している。このようなスタイルの結婚式は、時間を短縮しながらもこだわりを持った結婚式を、プロフェッショナルチームと共に作り上げることが魅力である。
ワンストップサービス結婚式を提供するプラットフォーム「婚礼纪」が発表した、「2022春季潮婚节结婚消费趋势洞察」(結婚消費動向洞察報告)によると、2020年から2021年にかけて、ワンストップサービスの結婚式を選択するカップルは2.23倍に増加し、結婚式を望むカップルの60%以上が、ワンストップサービスを希望しているという。

中国における結婚式費用は年々上昇
若年層の間では小規模な結婚式を好む傾向

中華人民共和国民政部のデータによれば、2014年から2020年にかけて全国の婚姻登記数は下降傾向にあり、2019年から2020年には12.2%減少している。しかしながら、テンセントが発表した政府公認の結婚専門業界レポート「2021年結婚業界洞察白書」によると、結婚式にかける費用は上昇を続けている。2015年には一組当たりの平均結婚式費用が6.4万元(約125万円)であったが、新型コロナウイルスの影響があった2020年には2015年と比較して2.7倍の17.4万元(約340万円)に上昇。さらに、2021年には25.3万元(約494万円)に達した。20代の若い世代は、人間関係の希薄化に伴い、10卓程度の小規模な結婚式を好む傾向にある。一方で、新郎新婦が最も満足できる演出にこだわり、個性的な結婚式を追求している。特に上海では、結婚市場における消費力が常に全国で最も高い。そしてその消費力はますます高まっている。