レジ袋、使い捨てストロー
カトラリーなどのプラスチック使用が禁止
2021年1月1日、上海でプラスチックの削減を目指した「プラスチック規制令」が出され、街全体で急速に「脱プラスチック」が進んでいる。スーパーマーケット、薬局、本屋、レストラン及びデリバリーサービスでは、プラスチックレジ袋、プラスチックの使い捨てストローやカトラリーなどの使用が禁止された。
プラスチック規制令を受けて、ミルクティー専門店の「Coco」では、プラスチックストローに使用感が近い生分解性の「PLAストロー」に変更。スターバックス、マクドナルド、バーガーキングなどのチェーン店でも、 ストローは紙やPLAストローとなり、袋は生分解性ポリエステルのPBAT素材などを使用するようになった。
スーパーではレジ袋が完全に姿を消したが、消費者に大きな混乱はなく、マイバックを持参するのが当たり前になっている。また、外食時にマイカトラリーを持参する人も少しずつ増えてきている。
リサイクル可能なごみの量が
前年比の431%増に
上海では、2019年7月1日に「上海市生活ごみ管理条例」が制定されるまで、ごみは分別されることなく処理されていた。上海市の広報機関「上海市人民政府新聞弁公室」 の2020年4月15日の情報によると、生活ごみの量を2018年と2019年で比較調査した結果、プラスチックを含むリサイクル可能なごみの1日平均回収量は、2019年に4,049トンで、前年から431.8%も増加していた。プラスチックのカップやストローを使用するミルクティーの流行、フードデリバリーの日常化などにより、プラスチックごみが増加し、環境汚染問題が生じていた。そのような背景から、国を挙げてごみとプラスチックの問題に取り組んでいる一環として、 「プラスチック規制令」が制定された。