有名セレブの結婚式をきっかけにSNSで話題
生花を使ったインドの伝的な衣装ドゥパッタ
インドの大手財閥『リライアンス・インダストリーズ』の会長ムケシュ・ディルバイ・アンバニ氏の次男アナント・アンバニ氏と花嫁ラディカ・マーチャント氏の結婚式が、2024年7月12日に盛大に祝われた。そこで大きな話題になったのが、結婚式前の重大な儀式「ハルディー(全身にターメリックを塗り、身体や精神を清める儀式)」で花嫁が着用したドゥパッタ(民族衣装レヘンガーで使う大判布)で、大変ユニークで美しいと、多くの女性が魅了された。そのドゥパッタは、インドの有名デザイナーのアナミカ・カンナ氏がデザインしたもので、90本のマリーゴールドの花と無数のジャスミンの蕾で作られており、控えめな黄の色彩で花嫁の純粋無垢な美しさを引き立てた。この結婚式の様子をSNSなどで頻繁にチェックしていた若者たちが「花のドゥパッタがゴージャスでキュート」と注目し、自分でオリジナルのドゥパッタを作る様子もSNSなどで投稿されている。
生花のドゥパッタはオーダーメイドで、製作期間は100日ほど。お祈りに適し、長持ちもするマリーゴールドやジャスミンなどが使用され、費用はおよそ2000~15,000ルピー(約4,000~30,000円)となっている。結婚式にお金を惜しみなく使うインド人にとって、生花の衣装や装飾は冬から本格的にシーズンを迎える結婚式の新たなトレンドとして若い女性たちに注目されることが予想される。
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自分らしさが表現できるスタイルとして
結婚式シーズンに向けて女性の間で関心が高まる
ドゥパッタとは、女性用の民族衣装であるパンジャビードレスやレヘンガーとセットになった柔らかい大判の布で、スパンコールやビーズ、刺繍やガラス細工などで装飾されたもの。肩からかけるショールやストールのように使い、衣装の美しさを引き立てる重要な役割を果たす。近年のウェディングのトレンドではパステルカラーや植物を使った装飾などが人気で、従来の伝統的な真紅の衣装や豪華で煌びやかな式場の装飾よりも、自分らしさが表現できるよりナチュラルなウェディングスタイルが好まれている。そうした傾向からも生花で作るシンプルながらも豪華なドゥパッタは注目されており、オリジナルで自分らしい花のドゥパッタも作成されるなど、これからの結婚式シーズンに向けて、女性たちの関心が高まっている。
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