2~3か月の本格的な陶芸体験から
1日の手軽なワークショップまで開催
2024年頃からデリーやムンバイの都市部を中心に、カップル又は友達同士で行う陶芸体験「ポッタリーデート(pottery date)」が若い会社員や学生などZ世代に人気を集めている。陶芸スタジオではワークショップを頻繁に開催し始め、SNSでは#potterydateとハッシュタグのついた投稿もよく見かける。
デリーの中でも若者が多い町である「Hauz Khas Village」では、いくつかの陶芸スタジオがオープンしている。中でも人気の「Naveen Chhaya Pottery Studio」では、2~3か月の長期間での本格的な陶芸コースの他に、誰でもすぐに体験できる1日ワークショップも開催している(90分INR1,500、約2,530円)。基本は平日1回、週末は2回開催している。週末には予約で埋まるほど人気で、申し込みが多い時には1日3セッションになることもあるそうだ。

こうしたレッスンは以前から行っていたようだが、2024年からカップルで参加するワークショップの申し込みが増えているようだ。ムンバイの陶芸スタジオのオーナーは、陶芸を「アート・リラクゼーション」と語る。カップルはセッション後にリラックスし、より深い心の繋がりを感じる。陶芸を通じて打ち解け、笑い合い、新しい挑戦を一緒に楽しみたい人が多く、中には定期的に通うようになるケースもあるようだ。
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クラフト・ファーム・キャンプなど
リラックスできる体験型スポットが増加
ここ5年ほどで、陶芸もそうだが芸術に目を向ける若者が増えている。アートギャラリーや博物館では度々特別展示会が行われており、訪問者も多くなった。また、休日の過ごし方も以前のようなモダンなものだけでなく、クラフト創作、ファーム体験やキャンプ風自然体験など、リラックスできる体験型スポットが増えており、他の人と違ったことをして自慢をしたい若者にとって、これらは新たなスポットとして注目を集めている。
陶芸は身近な芸術であり、初めてでも気軽に始められ、遊びながら新しいことを一緒に学べる楽しい体験である。都市部でのストレスが多い生活の中で、土に触りながらゆったりと過ごせる時間が心地よく、癒しになる。「スタジオ内や出来上がった作品はSNSで投稿することで、芸術に関心がある自分の意識の高さを自慢できる気がする」と軽い気持ちの人が多いようだが、「インドの伝統芸術なのに知らないことが多くて興味深い事柄が多い」とハマる人も多い。
男女間がオープンになりカップルが増えている中で、目新しいデートスポットは必須である。リラクゼーションや二人の時間を求める若者が増えているため、陶芸デートのような体験型のワークショップは今後も増え続けることが考えられる。




