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EVトゥクトゥク配車サービス「Kokkok Move」/乗客が運賃を提案できる価格交渉機能に注目 | TNCアジアトレンドラボ

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EVトゥクトゥク配車サービス「Kokkok Move」/乗客が運賃を提案できる価格交渉機能に注目

ラオス
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EVトゥクトゥクを利用したタクシーサービス
価格交渉機能が特徴で、柔軟な利用が可能

首都ビエンチャンでは、EVトゥクトゥクを利用したタクシーサービス「Kokkok MOVE」が人気となっている。その一番の理由は利用料金の安さになり、専用のモバイルアプリで配車でき、乗り場と行先、希望の料金を入力すると、サービス可能な複数のドライバーから料金プランが提案され、その中から乗客が自分に合ったプランを選べるという仕組みだ。そのため配車アプリを利用したタクシーや一般のトゥクトゥクよりも割安で利用できる。たとえば2キロの距離で通常のトゥクトゥクを利用する場合、交渉しても20,000〜30,000kip(約130~約200円)ほどかかるが、Kokkok MOVEでは価格交渉の必要もなく6,000kip(約40円)ほどと半額以下の料金で利用できる。カード・現金共に支払いが可能。アプリのダウンロード数は既にAndroid版で10万を超えている。

EVであってもトゥクトゥクスタイルで観光気分を味わうことができ、また主要な観光スポットやショッピングサイトには常に数台が待機しているため利便性が高い。現在ラオス国内のEVトゥクトゥクの運営はKokkok MOVEのみで一択という感じではあるが、特に外国人旅行者の利用が多く、ローカルのラオス人利用者も増加している。

車両のEV化を推奨する政府の後押しも相まって
外国人観光客・若者の移動手段として人気

ラオスでは今でも車=高級品というイメージがあり、バイクが主流であるため、タクシーの利用はトゥクトゥクに比べハードルが高い。そうした中で、料金が安く短距離でも気軽に利用できるなど使い勝手の良いEVトゥクトゥクのKokkok MOVEは見た目もポップであり、特に若者世代が多く利用している。

2023年10月にサービスを開始したKokkok MOVEは、ラオスを拠点とする大手複合企業LVMCホールディングスと、韓国のAI技術スタートアップCoconut Siloが2023年に設立した合弁会社「Lao Smart Mobility」によって運営されている。ラオスは人口が700万人強と購買人口が少ないこともあり、ほとんどの分野でグローバルなブランドやフランチャイズが入りにくく、東南アジア各国で人気のGrabも参入していない。そのためタクシー配車サービスも、ラオス独自の「LOCA」やベトナム資本の「Xanh SM」が主流となっている。そうした中でのKokkok MOVEの展開は、公共交通機関があまり整備されていないラオスにおいて特に外国人旅行者などの移動手段の需要を的確に読み取り、一気に利用が広まった。
さらにラオスでは、輸入されるガソリンよりも自国で発電している電気料金の方が割安であることや、日常の生活用品を輸入に頼っているにも関わらずドル高の影響でインフレ率が上昇しているため、外貨の保持政策を進めるラオス政府の主導の下にあらゆる車両のEV化が推奨されており、観光促進でのポジティブな要素に加えてエネルギー・経済分野でも歓迎されるサービスとなっている。