活動制限令の急な実施で
旅行や帰省先から戻れない人が多数
2020年4月25日、州を越えた移動の許可をオンラインで申請するアプリ「Gerak Malaysia」が公開された。利用には、携帯電話番号、名前、住所、身分証明書番号、電話番号の入力と、移動の理由を緊急の用事、治療、不可欠の用事、不可欠の買い物、州内移動の5つから選択する必要がある。Gerak Malayiaを使えば、警察署への届け出が不要となるため、人々の関心を集めた。Googleトレンドでは、4月22日に2万件、23日には2,000件超、27日には2万件、5月6日には5,000件以上検索され、急上昇ワードになった。
COVID-19感染防止のため3月18日に発令された「活動制限令」では、州を越えた移動が原則禁じられた。しかし、首相の発表が3月16日夜で、実施が3月18日と急だったため、旅行や帰省先にいて戻れなくなった人が出たため、救済策として5月1~3日の3日間だけ州を超えた移動が特別に許可された。限定的とはいえ長距離移動が可能になったことを歓迎する声がある一方、「手続きがうまく進められない」、「申請が受理されたのかどうかを確認できない」など、戸惑うユーザーもいたようだ。
Gerak Malaysia app: Police allowing four days, from tomorrow till Sunday, for inter-sate travel – Ismail Sabri #CMCO pic.twitter.com/y1IrJm212o
— BERNAMA (@bernamadotcom) May 6, 2020
長距離移動の救済措置は2回のみ
断食明け大祭も自宅で
地元紙の報道によると、5月1日から3日までの3日間の移動に関して、5月2日までに50万人が申請した。移動日は出発地によって分散されており、たとえばクアラルンプールやスランゴール州から出発の場合、5月3日が移動日であった。同様の措置は5月7日から10日の4日間にも行われたが、5月10日以降、州を越える移動は再び禁止されている。ムスリムにとっては一年で最大の行事である5月24日の「断食明け大祭」も故郷に帰省できず、自宅で家族と過ごした人が多かった。