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「BINI」や「SB19」など国内外で注目されるフィリピン発P-POPグループ

フィリピン
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フィリピン発の音楽ジャンル「P-POP」
真似できるダンスなどが大人気

K-POP人気が続くフィリピンで、新たに登場した「P-POP」がブームとなっている。特に、女性8人組のアイドルグループ「BINI」や「SB19」が大人気だ。曲はタガログ語で歌われるが、ダンスの振り付けはK-POP風で一般の人も踊りやすいことから若者だけでなく、大人にも親しまれている。ダンススクールでの練習曲として使用されるほか、学校や会社のイベントなどでもP-POPダンスが楽しまれている。BINIは音楽ストリーミングサービス「Spotify」で月間リスナー数が最も多いP-POPグループとなり、ビルボード・フィリピンソングチャートのトップに輝いた。また、2024年11月に行われたMTVヨーロッパミュージックアワードでは、フィリピン人グループとして初めて受賞を果たした。一方、SB19もビルボードの「ネクストビッグサウンド」チャートにフィリピンのアーティストとして初めてランクインした。さらに、フィリピンのファッションブランド「PENSHOPPE」はBINIを広告に起用し、フィリピンブランドとして若者向けの「BINIセレクション」を発売。ユニクロを意識したニュートラルな色使いが若者の間で人気を集めている。2024年10月には、BINIが同ブランドのアンバサダーにも就任した。

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楽曲にタガログ語を使用することで
愛国心の強いフィリピン人に支持

K-POPが世界的にヒットしたことを受け、「他国のアーティストを追いかけるだけでなく、自国でも同じようなグループを作れるのではないか」という風潮から誕生したのがBINIだ。2018年にテレビ局ABS-CBNのエンターテインメントプロデューサー、ローレンティ・ダイオギ氏がオーディションを行い、250名の応募者の中から選ばれた8人によって結成された。ボーカルコーチにはフィリピン大学音楽科のキチー・モリナ氏が就任し、ダンス指導はミッキー・ベルツ氏と韓国人のMUアカデミーのコーチが担当した。一方、SB19は2016年から韓国のShowBTのフィリピン子会社がマネジメントを行っていたが、後に独立して活動を続けている。元々フィリピンでは、K-POPや日本のAKB48のようなアイドル文化を融合させた「OPM(オリジナル・フィリピノ・ミュージック)」と呼ばれる音楽ジャンルが国民に広く愛されていた。歌唱力を強みにした女性グループは過去にもいくつか存在したが、BINIやSB19のようにダンスパフォーマンスも兼ね備えたグループはこれまでいなかった。さらに、BINIとSB19が英語だけでなくタガログ語でも楽曲を歌うことは、愛国心が強いフィリピン人に支持される大きな理由となっている。