60歳以上のシニアへ
無糖のコーヒーと紅茶を半額で提供
2019年6月30日、シンガポール北部イーシュン地区のコーヒーショップでは、コピオコソン(ブラックコーヒー)とテオコソン(ストレートティ)のシニア割引を開始した。ムルデカ・ジェネレーション(1950年代生まれ)とパイオニア・ジェネレーション(1949年以前生まれ)が割引対象。毎週水曜日の朝、地区内全てのコーヒーショップで両世代に限り、通常1.10シンガポールドル(約88円)を50セント(約40円)で提供する。
コピとテ(コンデンスミルク入りの甘いコーヒーと紅茶)のシニア割引は、大手企業であるNTUCフードフェアとコピティアムが運営するコーヒーショップとフードコートで既に開始しているが、Welcome Cafe coffee shopなど、個人経営の店が結束し無糖ドリンク限定の割引を実施するのは、これが初となる。
糖尿病患者を減らすために
無糖ドリンクを習慣化させることが目的
シンガポールのローカル系コーヒーショップでは、コーヒーや紅茶はコンデンスミルクや砂糖が入っている甘いものが一般的である。しかし、近年、糖尿病患者とその予備軍が急増していることもあり、無糖の飲み物をできるだけ飲むことを政府一丸となって推奨している。そこで、割引対象を無糖のコピオコソンとテオコソンに限定することにより、より多くのシニア世代に無糖ドリンクを飲むことを習慣にしてもらうという狙いがある。また、日本と同様に少子高齢化が急速に進む当地では、地域のコミュ二ティーの一つである地元のコーヒーショップに気軽に足を運び、集ってもらうことにより、シニア層がより活発に、充実した生活を営むことにつながると期待されている。