プラスチックストローから
環境に配慮した素材のストローへの移行が進む
ホーチミン市内のカフェやレストランの一部では、プラスチックストローの使用を止めたり、環境に優しい材質のものへ移行する動きが進んでいる。化学調味料を使わない料理で人気のレストラン「Cuc Gach Quan(クックガッククアン)」では、以前から空心菜の硬い茎をストローとして使うことで話題になっていたが、同店の取り組みに時代が追いついてきた形と言えそうだ。
日本人経営の本格イタリア料理店「Pizza 4P’s」ではステンレス製のストローに移行。また、インターナショナルスクールや外国人の多く暮らすエリアでは、ネーム入りの竹製の「マイストロー」を携帯するのがトレンドになっている。
米粉を使用した“自然に還りやすい”
ストローの生産もスタート
東南アジアの多くの国ではビニール袋やストローといったプラスチックゴミが、排水溝に詰まることで道路の冠水につながったり、海洋汚染の広がりが問題となっている。ベトナムでもストローのみならず、日常生活のあらゆる面で使い捨てのビニール袋やプラスチック製の容器が広く使われており、プラスチックゴミは身近な問題である。
スマホが普及したことで、インターネットで世界の状況をつぶさに知ることができる現在、環境やエコ意識の高い若者や知識層を中心に、マイバッグや環境に優しいストローへの移行が進みつつある。一部の食品メーカーでは米粉を加工した自然に還りやすいストローの開発生産に乗り出している。近いうち、日本や韓国など海外への輸出も視野に入れており、ベトナムが環境への取り組みで牽引役を担うことが期待される。