日常生活で役立つ知恵を得るツールとして
動画共有アプリ「TikTok」が若者に人気
ベトナムでも若者に人気の動画共有アプリ「TikTok」。気軽に見るSNSとしてだけでなく、日常生活の情報、生活の知恵やヒントを得るツール、またショッピングの手段として、「TikTok」に新たな側面が生まれている。
「1人1食5,000ドン(約28円)」の、節約料理チャレンジで一躍人気が急上昇したのが、3人の子どもを育てる主婦グエン・フオン氏。17万を超えるフォロワーを持つ彼女は、安くて栄養バランスに配慮した節約ご飯のコツのほか、市場での買い物風景や生活スタイルなどをシェアし共感を集めている。
TikTokのライブコマースでアパレルを販売する男性二人組「Maonau99」は、2022年4月にチャンネルを開設すると、わずか3か月でフォロワーが180万人までに増加。歌やダンスを組み合わせて、フィット感や質感、コーディネートのポイントをアピールするスタイルと、注文受付を「ライブ時間限定」とすることで、利用者に対してプレミアム感を高める戦略で購買欲を刺激している。
TikTok内で商品の販売や購入ができる
「TikTok Shop」にも注目が集まる
世界的に人気の動画アプリ「TikTok」は、ベトナムでも利用者の3割以上がZ世代という調査結果がある。コロナ禍を通して、生活面でより役に立つ、コスパの良い情報やサービスにアクセスできるツールとして「実用性」を求める傾向が強くなった。従来の通り、友人たちとのダンスや音楽動画をシェアしたり、旅先の思い出を発信する楽しみ方に加えて、暮らしの中で利便性や実用的な情報に最短距離でアクセスできること、さらに動画と共にコメントでも理解を深めながら、双方向に「つながるツール」としても存在感を増している。2022年4月に「TikTok shop」のサービスをベトナムで開始すると、この機能を活用した売買に注目が集まっている。3ステップで登録が完了する手軽さや、割引クーポンの発行などの特典などで、売り手買い手ともに新規参入者を増やしている。