高栄養・低カロリーのムング豆を使用した
「ムングレット」が定番ストリートフードに
2022年に増して雑穀に対する注目度は世界的に高まっており、2023年は国連総会で「国際ミレット年」と宣言されたことにより、雑穀の栄養面での利点や悪条件下での栽培の適性が注目を集めている。 ビーガンなどの流行に伴い、世界中の人々がインド料理に注目し、世界中で多くのレシピがSNSに投稿されている。この様にインドで昔から食されていたキビやソルガム、ヒエなどが国際的に認知され始めている。インドでも雑穀ブームは続いており、新たなトレンドとして豆類にも注目が集まっている。また、豆類は豆カレーやスナックなどの料理の他、美容なども含めて日常で欠せない食材となっている。近年では様々な国の料理を取り入れながらアレンジされており、その中でも緑色の豆であるムングダールは栄養価が高く、低カロリーのため注目度が高い。卵のオムレツの様に調理した「ムングレット(ムング豆のオムレツ)」は特に好まれ、ストリートフードの定番メニューに仲間入りした。
ストリートフードに健康志向が波及!?
カロリーが低いサラダ風スナックも登場
多くのインド人はストリートフードを好んで食べており、各地域によって特徴のあるユニークなメニューも多い。基本的に甘辛酸っぱくスパイシーな味付けが巧妙に調合され、食欲をそそり、誰でも気軽に食べられる価格と手軽さで人気。通常はサモサや揚げパンなどの揚げ物が多いが、近年ではカロリーが低いサラダタイプや、今までの料理に工夫を加えたメニューも登場している。
健康志向は富裕層のトレンドであり、お洒落なカフェやレストランも増え、低カロリーで高栄養価の輸入食品などが中心であった。しかし、近年ではストリートフードでも健康的な雑穀や豆類などが取り入れられ始め、誰もが健康に気を使い始めたと言える。もともと雑穀や豆類は田舎や一般的なインド人に親しみのある食材で、簡単に手に入り、誰もが取り入れやすくなっている。ムング豆は、どの家庭でも見られる豆で低カロリーかつ消化が早く、栄養価が高いため、幼児や妊婦、病人食として愛用されている国民的な豆になる。今後、インドの豆料理が各国ならではのアレンジで世界的に広がることが期待される。