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【国民性×消費行動 Vol.2】人とのつながりが支える適応力/インドネシア・フィリピン・インド・ブラジルの国民性

アジア複数国
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世界各国で生まれているトレンドやヒット商品の背景には、その国ならではの価値観やライフスタイルが存在します。株式会社インテージが運営する海外市場調査のナレッジメディア「Global Market Surfer」では、生活者のリアルな姿から国民性を読み解く【海外各国の国民性】コラムを連載しています。

本記事では、その中からインドネシア、フィリピン、インド、ブラジルの4か国をピックアップ。それぞれの国で暮らす人々の価値観や国民性が、日々の暮らしや消費行動にどのように表れているのかをご紹介します。

【インドネシア】 分かち合いの精神「ゴトン・ロヨン」

多民族・多宗教社会であるインドネシアには、古くから助け合いや共同作業を大切にする「ゴトン・ロヨン」という価値観が根付いています。消費行動においても、個人の嗜好より、周囲とシェアしやすいかどうかが重視される傾向があります。

この価値観は、商品やサービスにも反映されています。30個入りのドーナツや1メートルの巨大ピザなど、大人数での共有を前提としたメニューが人気を集めているのはその一例です。また、日没後の断食明けに家族や友人と食卓を囲む習慣である「BukBer」は、年間最大の商戦期となるほど盛り上がりを見せます。住まいにおいても人を迎える空間が重視され、常にコミュニティとのつながりを大切にする姿勢が、インドネシアらしい暮らし方に表れています。

【フィリピン】 柔軟さが支える「バハラ・ナ」の暮らし

フィリピンの人々には、予期せぬ困難に直面しても「なんとかなる」と前向きに受け止める「バハラ・ナ」の精神が根付いています。不確実な環境にも柔軟に適応し、大渋滞や突然の雨といったインフラ面の課題に対しても、仕組みで解決するより、その場の調整や人との助け合いによって日常を成り立たせる姿が見られます。

この気質はサービスの利用方法にも表れています。不便な移動を避けて店へ行くよりも、必要なサービスを自宅に呼ぶスタイルが定着しており、散髪やネイルに加え、「パロート」と呼ばれる料理人を自宅に招き、その場で調理を依頼するサービスも日常的に利用されています。また、信頼できるなじみの店や顧客を意味する「SUKI(スキ)」文化は、現代の配車アプリにおけるお気に入り登録機能などにも形を変えて受け継がれています。

【インド】 人脈と工夫で何とかする「ジュガード」

インドにおけるキーワードである「ジュガード」とは、限られた条件や資源の中で知恵を絞り、工夫によって課題を解決する力のことです。理想よりも現実を優先し、今あるものを柔軟に組み合わせることで課題を解決します。この精神は商品やサービスにも現れ、電気が不要な土製の冷蔵庫など、実用性を極限まで追求したヒットを生んできました。

例えば、停電地域でも使える土製の無電力冷蔵庫「Mitti Cool」や、QRコード一つで屋台でも決済できるPaytmの普及は、不完全な環境を逆手に取った知恵の産物となっています。また、ジュガードは人脈の活用も重視しており、家族や知人の膨大なネットワークを介した情報収集や意思決定が、最も確実な解決手段として機能しています。デジタル領域でも、既存のチャットツールをビジネスインフラとして代用するなど、完璧な仕組みを待たずに最短距離で目的を達成する逞しさが際立ちます。

【ブラジル】 困難を笑い飛ばす「レジリエンス」

多くの経済的・社会的困難を乗り越えてきたブラジル人にとって、陽気でフレンドリーな振る舞いは心理的な防御でもあり、困難やストレスなどから立ち直る力である「レジリエンス」の象徴になっています。彼らにとって人生の基盤は人との繋がりと団結にあり、会話を楽しみながら祝う「フェスタ(パーティー)」が生活の重要な一部となっています。

自宅に収まらないゲストを招く専用施設「カーザ・ジ・フェスタ」では、ワークショップやアトラクションを組み合わせた没入型体験が最新トレンドです。カーニバル商戦では、Boticárioが環境に配慮した「エコグリッター」を展開するなど、喜びと社会貢献を結びつけた施策が支持され、企業も喜びや高揚感といった感情に訴えるマーケティングを重視しています。また、身体的な親密さを大切にするため、清潔感や香りへのこだわりが世界でも類を見ないほど強いのも特徴です。

今回紹介した4か国を俯瞰すると、その根底には対人関係における高い寛容性や強い連帯意識が垣間見られます。これらの国々では、困難な社会状況や不確実な環境を、個人の力だけでなく、仲間とのつながりや柔軟な知恵によって乗り越えてきました。また、伝統的な価値観や周囲との調和を大切にしながらも、新しい技術やサービス、個人の価値観を柔軟に取り入れ、自分たちなりのライフスタイルへと発展させています。こうした適応力は、次世代の消費やトレンドを読み解くうえで重要なヒントになるかもしれません。

各国の国民性が、どのように具体的なトレンドや消費行動につながっているのか。より詳しい背景や分析については、株式会社インテージが運営する海外市場調査のナレッジメディアGlobal Market Surferで紹介しています。詳細は以下の各国記事をご覧ください。

インドネシア:https://www.global-market-surfer.com/pickup/detail/943

フィリピン:https://www.global-market-surfer.com/pickup/detail/939

インド:https://www.global-market-surfer.com/pickup/detail/928

ブラジル:https://www.global-market-surfer.com/pickup/detail/633