中国アニメ映画史上初の大ヒット作
関連グッズが爆売れ状態に!
中国古典小説「封神演義」や「西遊記」に登場する神話のキャラクターで、「哪吒太子」の名で知られるナタ(哪吒)を主役に描いた中国製3DCGアニメ映画「哪吒2」が空前の大ヒットを記録している。2025年1月29日から中国で上映が始まると、上映開始から16日間で興行収入100億元、観客動員数が2億人を突破した。その人気は中国のみならず、海外でも公開が相次ぎ、世界アニメ映画の興行収入1位となっている。日本では2025年4月4日から「ナタ 魔童の大暴れ」というタイトルで全国公開される。
映画の大ヒットに伴い、関連グッズが爆発的に売れている。2019年のシーズン1上映時には売れ残っていたコラボグッズ(ノート、おもちゃの車、キーホルダーなど)が完売し、文房具店でも売れ残っていたブックカバーが品切れ状態に。工場で残業をして増産するほどの人気ぶりとなっているようだ。「POPMART」では盲盒(ブラインドボックス)のコラボ商品が売り切れとなり、予約は可能であるが、受取りまで2,3カ月待ちという状況である。映画がヒットするに伴い、関連グッズが売れるのは当然のことであり、「POPMART」は便乗だという意見もあるが、いつも人気のあるキャラクターとコラボし、開けるまでどのグッズが入っているか分からないブラインドボックスは顧客にドキドキ感を与え、手ごろな価格(ナタコラボは69元)で消費者を魅了している。
伝統的な題材を現代風に解釈する新機軸
作中に登場した漢方薬を再評価する動きも
「哪吒2」の具体的なヒット理由として4点挙げらえる。1点目は内容に関して「新機軸」を打ち出している点。神話を基に現代要素を多く取り込み、登場人物の感情面や人間関係をより複雑化し、登場人物同士の衝突など、神話以外の話にも注力している。2点目は「技術力」。中国の光と言える映像の美しさ、リアルさを表現。3点目は家族や友情を守るという、現代人が「感情移入しやすい設定」。4点目は「文化への自信」になり、中国文化と現代文化の融合による東方美学の最高傑作となっている。
また、関連グッズ以外にも、「代购药单(代わりに購入する薬のリスト)」がヒットしている。映画の中で李靖は申公豹に薬を買わせて陳塘関の民衆を治療するように求めるが、申公豹は承諾しない。李靖は薬剤のリストを残し、その後、各種漢方薬が陳塘関に運ばれる。三七、田七粉、蒲黄、茜草、冰片、血竭、红花、当归、苏木、马钱子の全部で10種類。これらの薬剤は陳塘関の市民を救う希望を担っているが、ネットユーザーや医療関係者よりこれらの薬のいくつかは現在も健康に有効であるとSNSで話題となった。映画の中の漢方薬の知識は現代人の健康維持にも役立つと、「改めて漢方薬を飲もう!」と考える人も増えている模様。映画の中で登場した漢方が現在でも有用であると改めて漢方の知識や良さを再確認するという流れに繋がった。