抹茶メニューが充実した専門店が話題
抹茶ドリンクがインドの若者から支持される
2024年10月、コーヒーと抹茶専門のテイクアウトカフェ「Rush」がデリーの若者と富裕層が集まるマーケットにオープンした。小さな店舗ではあるが、茶筅で点てて本格的な抹茶を提供しており、抹茶愛好家にひそかな人気を集めている。抹茶ラテ（INR220～）を始め、ストロベリーやブルーベリー、季節のマンゴーなどを使った抹茶フルーツラテもあり、抹茶クッキーや抹茶クロワッサンなど、メニューも工夫している。また、抹茶＋牛乳（もしくはオートミルクかアーモンドミルク）となり、健康も意識している。
若者へのヒアリングでは、「チャイやコーヒーを飲みすぎると胃や肌への負担などもあり良くないが、グリーンティーやハーブティーでは物足りない。抹茶ラテは程よい苦みとミルクの甘みがあり、満足度が高い。ストロベリーなどのフルーツとも相性が良く、バラエティーも豊富で見た目も映えてお洒落だから」と好評。暑いインドではアイスの方が人気である。
また、デリーを中心に多くの店舗を展開する韓国人オーナーのバブルティー専門店「Got Tea」では、抹茶を使ったメニューが次々に登場し看板メニューとなり、2020年から12万5千杯の抹茶ドリンクを販売している。同カフェでは、日本人の抹茶専門家を呼んでワークショップを企画・主催して大盛況だった。
抗酸化作用やダイエット効果が注目
スーパーフードとして人気の抹茶
インド・デリーでは5年程前から日本食レストランや5つ星ホテルを中心に抹茶のメニューを見かけるようになり、富裕層の間でトレンドとなっていたが、今では多くのカフェが抹茶メニューを取り入れ、「抹茶ラテ」は定番メニューとなっている。もともとインド人の生活に欠かせないチャイやコーヒーは、健康志向の高まりとともにグリーンティーやハーブティーに代わって行き、抹茶は「スーパーフード」として抗酸化物質のカテキンが豊富であるといった健康面が注目されている。加えて、ダイエット効果も注目され、トレンドに敏感なヘルスコンシャスな若年層に受け入れられたと言える。トレンドとなった要因はいくつかあるが、インスタの影響力はもちろんのこと、若者向けのカフェが充実したことと、インド抹茶ブランド「Heapwell Superfoods」なども登場するなど、輸入やオンライン販売などで誰もが購入しやすくなったことが考えられる。
