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フィリピンで広がるカフェカルチャー/マカティ発「Yardstick Coffee」の魅力

フィリピン
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2026年、フィリピンのカフェホッピング文化を語る上で欠かせない存在が、マカティ発の「Yardstick Coffee」だ。2013年の創業以来、フィリピンのサードウェーブコーヒー文化を牽引してきた同店は、2025年に続き2026年も世界の優れたコーヒーショップを選出する「World’s 100 Best Coffee Shops」(2026年2月発表)に選ばれ、2年連続でランクイン(2026年は34位)。フィリピン国内では唯一の選出店となった。創業当初はマカティ・レガスピ地区の1店舗のみだったが、現在ではメトロマニラ各所に8店舗以上を展開するまでに拡大しており、平日でも常に賑わいを見せるなど、その人気の高さがうかがえる。

シグネチャーメニューは「Sea Salt Latte(シーソルトラテ)」(220ペソ/355ml)。塩味の効いたクリームの甘みとコーヒーが絶妙にマッチした一杯で、SNS上でも頻繁に紹介される人気ドリンクだ。牛乳をオーツミルクに変更することも可能で、多様な好みに対応している。

海外との交流にも積極的で、2025年11月7日には日本のコーヒースタンド「暮らしと珈琲」(東京・浅草橋)とのコラボレーションイベントを開催。フィリピン産コーヒーやおやつ、特別メニューを楽しめる内容で、日比双方のコーヒーファンから注目を集めた。お洒落で洗練された空間も人気の理由で、国内外のコーヒー愛好家や観光客も訪れる、マニラのカフェホッピングを代表するカフェとして注目されている。

フィリピンでカフェホッピングが広がった背景には、SNS文化の浸透に加え、経済成長による中間所得層の拡大が影響している。さらに若年人口の多さも要因の一つだ。フィリピンの平均年齢は26歳と若く、SNSを通じて新しい飲食店を発見し、写真や動画を共有する文化が根付いている。

こうした流れの中、Yardstick Coffeeは創業当初、エチオピアやブラジル、コロンビアなど海外の有名産地の豆を100%使用していたが、近年はフィリピン国内のコーヒー産業の育成にも力を注いでいる。世界トップクラスの品質基準を現地に紹介するとともに、地元農家にプレミアムな価格を支払うことでフィリピン産コーヒーの質と基準の底上げに取り組んでいる。地元農園との関係構築を進める中、フィリピン産としては初となる「ゲイシャ種」をテーマにしたイベント「Origin Stories」も企画した。

フィリピンはアラビカ、ロブスタ、エクセルサ、リベリカという主要4品種すべてを商業的に国内栽培できる、世界でも数少ない国である。コロナ禍以降、各国で見られるローカル志向・地産地消の流れとも重なり、フィリピン産コーヒーそのものへの評価・注目が高まっていることも、Yardstick Coffeeのような地元発のカフェが支持される理由となっている。