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最速10分配送や24時間対応などオンライン食料品の高速宅配サービスがジャカルタで拡大

インドネシア
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大手オンライン食料品からスタートアップまで
高速配達サービスを提供する企業が増加

2019年にインドネシア大手配車アプリ「Gojek」が展開するオンライン食料品を届けるサービス「GoMart」と大手配車アプリ「Grab」が展開する同様のサービスである「GrabMart」が始めた高速配達サービス(Quick Commerce)がジャカルタで定着している。その後に同様のサービスを提供する企業が増加しており、2021年7月以降に、オンライン食料品サービスを展開する「Segari」や「Bananas」、「AlloFresh」などが相次いで開始し、2022年10月時点では8社が高速配達サービスを提供している。中でもミールキットや自社製品が多い「Astro」は、主婦からの支持を集めている。配送料金は10,000~30,000ルピア(約88円~264円)程度で、送料無料のプロモーションも多い。商品の価格もスーパーと変わらず、1時間以内に配達され、忙しい時に必要なものがすぐ届くため、主婦の強い味方となっている。「AlloFresh」以外はサービス提供エリアをジャカルタ首都圏に限定しているが、最速10分~3時間以内に配達、24時間対応など、各社でサービスを競っている。

ECサイトでの購入が定着しつつある中
食料品を素早く購入できるサービスが求められる

インドネシアはECビジネスが発達しているアジアの国の一つだが、2022年に入り高速配達サービスのニーズが高まってきている。通常のECは、商品の到着まで数日を要する場合もあり、また細かい配達時間指定をできないこともあった。コロナによる規制が解除され、会社に出社するようになると、必要な時にすぐに届けてくれる、受け取りたい時間に配達してもらえるというメリットもあり、高速配達サービスを利用するユーザーが増加した。24時間営業のコンビニエンスストアや、自動販売機が少ないジャカルタでは、食料品を手軽に購入できるサービスとして今後も拡大するとみられる。