インスタ映えするデコレーションされた
ドーナツがZ世代を中心に人気
ジャカルタで「OO Donut」がオープンした2024年4月ごろから、SNSやECを活用して展開する小規模ドーナツ店が注目を集めている。見た目の華やかなデコレーションされたものが人気で、特にふわふわの生地に様々なトッピングを施したドーナツがインスタ映えすることから、Z世代を中心に支持されている。「OO Donut」のほかにも、 「Luna’s doughnut」や「Donut Of Curiosity」など人気店があるなか、インドネシア発のドーナッツ店の代表格は「Donat Bahagia」。「Donat Bahagia」では、70種類以上のフレーバーがあり、シンプルなシュガードーナツはIDR9,000(約85円)、デコレーション付きでもIDR13,000〜IDR19,000(約100〜180円)と手頃な価格で提供されている。特に人気なのが「Dobah Milky Attack」で、ふわふわの生地にミルククリームが入っており、上には雪山のようにたっぷりの粉ミルクがかかっている。「Donat Bahagia」の注文はオンラインで受け付け、オーダーが入った分だけドーナツにデコレーションを施すスタイルが採用されており、無駄が出ない工夫も魅力だ。
ドーナツ人気の高いインドネシア
オリジナリティ溢れる店舗が数多く登場
インドネシアでは、揚げ物や甘い食べ物が日常的に好まれ、ドーナツの人気も高い。価格が手頃であり、誕生日や送別会、職場での軽食として振る舞われることが多い。1985年に「Dunkin’ Donuts」がインドネシアに初上陸し、長年にわたり市場をリードしてきたが、2005年にインドネシア発の「J.CO Donuts」が軽くてふわふわの食感を特徴とするドーナツを提供し、大ヒットを記録。その後、米国発の「Krispy Kreme Doughnuts」も加わり、インドネシアのドーナツ市場は一気に盛り上がりを見せた。2024年に入り、大手チェーンとは一線を画す小規模で独自性のあるドーナツ店が次々と登場し、個性的な商品や新しい味わいを提供することで、市場がさらに活性化している。SNSが重要な役割を果たしており、InstagramやTikTokで話題になったドーナツ店は、イベント会場でポップアップ店舗を出店し、人気がさらに拡大すると常設店舗を持つという流れが一般的だ。