韓国大手コンビニ各社から
缶チューハイが続々と新登場
2024年春以降、コンビニ業界では柑橘系ハイボールとサワーの激しい商品競争が展開されている。コンビニ業界1位の「CU」は4月に「生レモンハイボール」(500ml / 4,500ウォン、約482円)を発売。韓国初の生レモン入りフルオープンタブを採用し、缶を開けた瞬間にレモンスライスが炭酸の泡とともに浮き上がるという視覚的効果、広口で氷を入れやすい利便性、「ハイボールデー戦略」(毎週月曜から水曜に4缶で1,200ウォン、約128円)などが幅広い層に受け入れられた結果、約半年で1,000万個を売り上げた。また、「GS25」は歌手ソユがプロデュースした「ソーハイボール」、「セブン-イレブン」はシン・ドンヨプがプロデュースした「ブラックサークルハイボール」、CUは「生レモンハイボールライト」など、新商品を次々と発売。さらに、セブン-イレブンは日本の「セブンプレミアム」ブランドの柑橘系サワーを並べ、GS25は濃縮レモンサワースティックを販売するなど、各社が個性を打ち出している。
軽く楽しくさくっと飲み終えることや
アルコール度数が低い点が人気の追い風に
かつてはストレートで飲むのが主流だったお酒の飲み方も、20代・30代の若者の嗜好が大きく変わってきた。その変化に対応したのが、コンビニで販売される缶ハイボールや缶チューハイである。日本旅行でハイボールやサワーを体験した人々がSNSでその魅力を発信し、「日本に行ったら必ず試すべきこと」として広まったことも追い風となっている。多くの商品が500mlと、ほろ酔いのタイミングで切り上げるのにちょうどよいサイズ感。軽く楽しいところで飲み終える健康志向や、アルコール度数が低いお酒がブームとなっていることも購買を後押ししている。また、柑橘類を使用することで飲み口が良く、後味がさっぱりしている点が韓国人の好みにマッチした。焼肉の後には冷麺、チキンには大根のピクルスといったように、口をさっぱりさせるものと組み合わせる食文化を持つ韓国において、炭酸の爽やかさと柑橘類のすっきり感、さらにアルコールが加わることで、好感度は抜群だ。
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