人気インフルエンサーがブームの火付け役
コンビニ各社からもスウェディッシュゼリーが登場
スウェーデン発のグミである通称”スウェディッシュゼリー”が韓国の若者を中心に爆発的な人気を集めている。火付け役となったのは、ドバイチョコを韓国に広めたインフルエンサーとしても知られるYouTuberのジョンオンニ氏である。彼女が投稿したショート動画(再生回数247万回、5月19日時点)で、そのユニークな形状(UFOやタコなどを模した可愛らしいデザイン)と、甘味と酸味が絶妙にミックスされた味わい、そして特筆すべきもちもちとした食感が紹介されたことが、ブームの幕開けとなった。この投稿を機に、他のインフルエンサーたちもこぞってASMR動画や食レポ動画を公開し、スウェディッシュゼリーへの関心はさらに高まった。
20代の大学生からは、「今までのグミにはない、もっちりとした歯ごたえが新鮮」「甘酸っぱさのバランスが絶妙で、手が止まらない」「友達とシェアして食べると、あっという間になくなる」といった声が聞かれ、その魅力が支持されていることがわかる。しかしながら、動画やSNSで話題となった本場のスウェーデン製グミは、韓国国内の店頭にはほとんど流通しておらず、主にオンライン通販サイト「クーパン」などを通じて輸入される形となっている(500グラムあたり約5万ウォン)。
こうした状況を受け、2024年末にはコンビニエンスストアGS25が先駆けとなり、イーマートやCUといった大手小売も独自の「スウェディッシュゼリー」を相次いで発売(80グラムあたり約1,600ウォン)。これにより、消費者は比較的容易に商品を入手できるようになったものの、依然として品切れが続出するほどの人気ぶりを示している。さらに、2025年2月には、ブームの立役者であるジョンオンニ氏が監修したスウェディッシュゼリーがGS25から発売され、その注目度は依然として高い。
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SNSを中心に口コミで広がり、
ヴィーガン対応で健康志向の層にも支持される
韓国のグミ市場は、しっかりとした噛み応えの「ハリボー」が長らく人気を博してきた。そこに、日本発の「コロロ」が参入し、その果実のようなプチっとした食感が新たな支持を獲得。消費者がグミを選ぶ際、味に加え食感も重要な要素として認識されるようになった。このような市場の変化の中、2024年12月にGS25がスウェーデン発のグミに着目し、「スイートミックスゼリー」を発売。これがSNSを中心に口コミで広がり、200万個という驚異的な販売数を記録。同月においては、定番の辛ラーメンやプルダックポックンミョンの売上を凌駕した。
人気の背景には、独特の形状と甘酸っぱい味わいに加え、動物性ゼラチンを使用しないヴィーガン対応であることも、健康志向の親世代に支持された一因と考えられる。このトレンドを受け、競合のCUも追随して類似商品を投入したが、依然として品薄状態が続くほどの人気ぶりである。