国民食であるモヒンガや地方料理など
様々な種類のインスタント食品が登場
ミャンマーでは海外在住ミャンマー人に向けたインスタント食品の需要が高まっている。海外在住のミャンマー人に対し、ミャンマーの国民食であるモヒンガ(朝食によく食べられる麺料理)や、ラペットゥ(お茶の葉を使ったサラダ)のインスタント食品が販売されていた。これまで国内ではあまり流通していなかったが、作るのに時間と手間が掛かった料理が気軽に食べられるとして、国内でも多く販売されるようになってきている。大手のスーパーマーケットでは、シャン州の伝統料理であるトーフヌエ(ひよこ豆のペーストをかけて食べる麺料理)やラペットゥの保存食、ガピというミャンマーのふりかけなど様々な商品が販売されている。いずれも、200~300円前後と手軽な価格帯で提供されている。ヤンゴンでモンユワ地方の料理を提供する「WinWinNoodle」は、お店だけでなく自宅でもモンユワ地方の麺料理ナンジート(うどんの様な料理)を食べられるようにと、インスタント食品の販売を開始している。
民主化以降、食品加工技術が進み
国内でインスタント食品の需要が拡大
ミャンマーではタイやマレーシアなど国外への出稼ぎ労働者が多く、その数は年間約200万人とされている。ミャンマー国内の賃金が低いため、近隣諸国で収入を増やし、家族へ送金する人が多いため、食品や金融(送金)サービスなど、海外在住者向けのサービスが多く存在している。2014年の民主化以降、缶詰・パッケージの技術が進んだことで、出稼ぎ労働者向けの海外販売のインスタント・保存食が普及していった。国内でも保存食をストックしておきたい、いつでも手軽にお店の味を楽しみたい、全国の伝統食を味わいたいなどのニーズがあり、国内でも徐々に広がりつつある。