シンプルな食材を使用したハロハロや
ミルク氷を使用し、2時間待ちの人気店も
フィリピンの国民的デザート『ハロハロ』。近年、従来のハロハロとは少し違ったお洒落なハロハロ専門店が話題になっている。一般的にカラフルなスイーツとして知られているハロハロだが、フィリピン北部のパンパンガ地方の「Razon’s by Glenn」では茶色いハロハロを提供し、人気となっている。1970年代にレストランをオープンし、パンパンガ地方の料理は美味しいことで有名。もともと大家族だったラゾン一家が食べいてたシンプルで繊細なハロハロが店のメニューとなった。具材は全てが茶色くココナッツの甘煮、豆、プリンとシンプルで繊細。ハロハロを食べるならラゾンというファンも多い。ラゾンのハロハロの種類はSサイズとLサイズの2種類のみで、シンプルな具材の良さと氷のフワフワ感が人気。
また、近年海外での出稼ぎから帰ってきたフィリピン人が始めた「Bebang Halohalo(ビバンハロハロ)」も人気になり、氷の代わりに牛乳を使用したミルク氷を採用。ハロハロは最後にミルクをかけるため水っぽくなってしまうところをミルク氷を削ることで、再度凍らせても氷がダマにならないのが特徴。種類は全部のせのプレジデンシャル、ウベジャム(紫芋)、チョコ味、抹茶味など約150ペソ(約400円)前後。一番高いのは金箔が載っているロイヤルハロハロ498ペソ(約1,300円)で、YouTuberにも紹介されたこともあり、話題となった。あまりの人気で、店舗に買いに行くと2時間待ちと言われるほど。もともとハロハロはデリバリーや持ち帰りが難しいがビバンでは早朝に作ったものを完全冷凍し販売することでテイクアウトも可能になった。全ての具材が美しくカップに入ってビジュアル的に美しく、注文しないと買えないため、家族や友達の分も一緒に買う大口注文心理をうまく使っている。
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テイクアウト需要に対応することで
ハロハロを楽しめるシーンが増えた
ハロハロの意味はフィリピン語で『ごちゃ混ぜ』という意味になり、デザートのハロハロには多くの色とりどりの具材が使用されている。甘く似たバナナやジャックフルーツ、ココナッツの甘煮、ナタデココ、煮豆(小豆や緑豆、白豆)、プリン、紫芋のジャム、炒り米、エバミルク、アイスクリームなど店舗によって入れる具材は若干変わる。具材にかき氷をかけて、よく混ぜて食べるのが一般的なハロハロの食べ方となっている。具材が多いため見た目もとてもカラフルで、背の高いグラスに入っており、長いスプーンで容器の底まで混ぜて食べる。甘くて冷たい、熱帯気候のフィリピンでは一年通して皆に好まれるデザート。かき氷となっているためテイクアウトができず、ほとんどがフィリピンレストランやコーヒーショップでイートインで食べられている。