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公営住宅HDBの1階に新店舗が続々とオープン/シンガポールの新たなトレンドスポットとして注目

シンガポール
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カフェやクラフトビール専門店など
ユニークな新店舗が続々とオープン

シンガポールの公営住宅「HDB(Housing & Development Board)」の1階に、ユニークな店舗が増加している。HDBの1階は、医院や八百屋、床屋、仏具屋など地元密着型の店が並ぶ素朴な雰囲気が特徴だが、2023年6月に「Pasir Ris HDB」でオープンした「Ground Floor Coffee」が人気を集めたのを皮切りに、HDBが新たな注目スポットとして脚光を浴びるようになった。「Ground Floor Coffee」は、オンラインでコーヒーを注文し、住宅の窓から受け取るユニークなスタイルで話題を呼んだ。その後、レトロな雰囲気のカフェ「Lou Shang」や、クラフトビール専門店がオープンするなど、HDBの1階にユニークな店舗が次々と登場している。こうした店舗はSNSや口コミを通じて広がり、中心地から遠くても行列ができるほどの人気を博している。

地域社会との繋がりを感じられる
新たなカルチャースポットとして注目

シンガポールでは、近年外出先のモールや繁華街よりも、自宅近くで気軽に訪れることができる場所を求める傾向が強まっている。この背景には、地域密着型の店舗がコミュニティの一部として機能し、住民同士の交流や親しみを生み出していることが挙げられる。特にHDBの1階にある店舗は、日常的な利便性だけでなく、懐かしさや独自性を感じられるスポットとして注目されている。「Lou Shang」のように、階段を上がった隠れ家的なカフェでは、レトロな内装や懐かしいメニューが提供されており、訪れる人に新たな体験をもたらしている。また、SNSや口コミで話題になることで、店舗の人気が急上昇するケースが多い。オンラインショッピングの普及が進む中でも、HDBの店舗は地域社会のつながりを強化し、住民に愛される存在となっている。こうした動きが、住宅街のHDBを新たなカルチャースポットとして押し上げている。