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パイナップルフェア開催やドライマンゴー加工/広がる危機に瀕する台湾フルーツ農家を救う動き

台湾
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水害、台風、害虫、COVID-19
さまざまな問題に直面する台湾フルーツ

近年様々な問題に直面している台湾のフルーツ農家。台湾ではフルーツ農家を救おうという動きが広がっている。害虫を理由に中国が輸入を停止し、大打撃を受けたパイナップル農家を救おうと、台湾各地のデパートではパイナップルフェアが開催され、ネット上でも台湾のパイナップルを進んで食べようという声が広がった。
台北東区にある、日本人にも人気のフルーツパーラー「陳記百果園」では、産地でCOVID-19デルタ株感染者が出た事によって、風評被害を受けたマンゴー農家を救おうと、名産の愛文マンゴーをドライフルーツに加工し、日本の消費者へ送るサービスを展開している。1つのマンゴーから2枚しか作る事のできないというドライマンゴーは肉厚で甘く、自然の風味を大切に作られた一品で、1袋150元(約615円)。もともと日本人に人気だった商品を、今回の騒動を受けて再販する形となった。百果園の日本語サイトから購入する事ができ、台湾ロスに陥った日本人に好評を得ている。
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一年中果物が収穫できる
フルーツ王国・台湾

フルーツ王国とも呼ばれる台湾は、一年を通して様々な果物が収穫されている。亜熱帯に属し温暖な気候のため、日本ではあまり目にしないトロピカルフルーツが市場に並び、台湾人の毎日のビタミン源としても欠かせない存在になっている。甘さ、品質ともに海外から高い評価を受け、多くの国々に輸出されている台湾の果物だが、近年は様々な危機に直面している。温暖化による水害や台風による被害、害虫による被害が年々深刻となり大打撃となっている。さらに2021年2月には、中国から「台湾産パイナップルから害虫が検出された」という理由で輸出取引が禁止され、それに続き10月には釈迦頭(バンレイシ)、レンブまでが輸入停止に追い込まれた。また6月には、マンゴーの産地である枋山にCOVID-19デルタ株の感染者が出たことで、マンゴーの注文が次々とキャンセルとなる風評被害があった。
果物屋