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中国Z世代に人気の”ちいかわ”ポップアップストアがオープン/キャラを応援する「娃妈」も登場

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中国大手雑貨チェーン「名創優品」と
「ちいかわ」のコラボショップが登場

世界6,100店舗以上を展開し、人気キャラクターのコラボ商品が話題の雑貨店「名創優品」が、2024年3月から4月にかけ、上海静安大悦城と、北京朝阳大悦城の大型モールにて、「ちいかわ」ポップアップショップを立ち上げた。「ちいかわ」が中国ブランドと提携するのは今回が初。北京のデータによると顧客はZ世代が中心で、オープンから6日目で売り上げは1,000万元(約2億円)を突破した。上海では、10時間で268万元、3日間で800万元超を売上げ、客単価は1,000元(約2万円)を超えた。グッズを買うために、午前2時から並ぶ人も現れ、商品を買うために5時間以上並ぶなど、異常なほど人気を集めている。SNSで使われている「娃妈」は、自分たちがキャラクターのママであるかのように使われている言葉で働いている若い世代の女性に多く、キャラクターを”子ども”のように扱い、グッズの収集に熱中する人を指す。「ちいかわ」の”娃妈”たちは各都市でのポップアップショップでの限定販売やショーイベントへ参加するなど、キャラクターを応援するために行動している。「ちいかわ」のWechatスタンプ(表情包)も大人気。中国ではその他にもお菓子やおもちゃ、文具、衣類など多数の製品とコラボされている。

「ちいかわ」のキャラクターデザインに加え、
中国Z世代から共感できるストーリーが人気

中国で「ちいかわ」はbilibiliなど動画アプリで見ることができるが、ブームの発端はWechatでの「ちいかわ」の動くスタンプで、Z世代を中心にブームに火が付いた。コロナ禍以降、経済不況に陥った中国では厳しい就職難が続き、経済格差も広がっている。Z世代たちは、努力してもなかなか報われないような厳しい状況に生きている。そうした中で「ちいかわ」は可愛さのみならず、Z世代たちの境遇や精神状態に通じる部分を多くもち、厳しい世の中を生き延びようとするキャラクターが共感を得た。そんな「ちいかわ」のスタンプによって楽しさだけでなく自分の苦しい気持ちやストレスを自分らしく表現できたことから、キャラクターの人気が高まった。 そこに名創優品が多数のコラボアイテムを販売し、一気に購買意欲が高まった。