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新しいトレンドへ進化するラーキー/COVID-19でインド伝統の祭りに変化

インド
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兄弟だけではなく医療従事者へ
ラーキーをプレゼント

ラーキー・バンダンまたはラクシャー・バンダンは、主に兄弟姉妹の絆を祝うヒンドゥー教の重要な行事である。姉妹は兄弟の右手首にラーキー(飾り紐)を結びつけ、兄弟は返礼として贈り物を姉妹に与え、姉妹を保護することを誓う儀式で、家族全員でお祝いをするのが一般的だ。
しかし、COVID-19の影響で、祝い方が変化している。会えない兄弟姉妹はビデオトークで祝ったり、大手オンラインショッピングプラットフォーム「Flipkart」を使い、祭事の祈りに必要なものやギフトを贈りあうようになった。そして2021年の新たなトレンドとして、高級感のあるおしゃれなデザインのラーキーの登場や、ラーキーを贈る相手が変わってきている事があげられる。
技術の革新により高度なデザインが可能となり、天然素材の花入りのものや、インド神話をイメージしたデザイン、ドラマやアニメなどのヒーローのデザインを模したキャラクター物の柄などのラーキーが登場した。ラーキーの値段は、INR10〜1Lac(16円〜16万円)以上まであり、糸とビーズで出来た安値の物から、ゴールドや宝石が入った物まで様々である。また、以前はラーキーを送る相手は、兄弟姉妹間のみであったが、COVID-19パンデミック後は、医療従事者に感謝の印として贈るなど送る目的や理由が変化しはじめている。

オンラインを通して国外から
アクセサリーとして認知されたラーキー

COVID-19の影響で、インド国内外の会えない家族は、オンラインの利用がますます増加した。こうした中で国外からアクセサリーとしての認知が拡がり、儀式とは関係なくラーキーを購入する人が生まれるなど、変化が訪れた。また、ベンガル州政府は、兄弟にラーキーの代わりにマスクを送ることを推奨したりと、ラーキーの新しいスタイルが生まれはじめている。
ラーキー1