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歴史や文化が色濃く残る、台湾特有の居住集落「眷村」が新たな観光スポットに!

台湾
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”高雄の香港”と呼ばれる眷村では
インスタ映えスポットや豊富なグルメが人気

「眷村」とは、1949年から1960年代にかけて、国共内戦で中国大陸から移住してきた軍人を中心とする居住集落である。台湾南部の高雄市にある「眷村」のコミュニティーの一つ「果貿社區」は、住宅が蜂の巣のように密集しており、香港の町並みを彷彿させることから「高雄の香港」とも呼ばれ、インスタグラム等で若者に人気エリアとなり、新たな観光スポットとして注目されている。このコミュニティーには13棟の建物があり、どれも大型の集合住宅で、退役軍人や海軍の家族が居住している。 同心円状に建てられている共同住宅の周りには公園や市場、レストラン、理髪店など生活に必要な施設があり、ここを散策すれば、この地域独特の歴史文化に触れることができる。

「眷村」には中国大陸からもたらされ、地元に根付いたグルメがあり、「眷村」における食も観光資源の一つ。この果貿社區発祥で、トレンドとなっているグルメに水餃子がある。「果貿吳媽家餃子」は、1990年に市場の小さな屋台から始めた手作りの水餃子になり、具に黒トリュフを入れるなど新しい味も開発しており、現在デパートやインターネットでの販売がされるまでになっている。また、伝統的な朝食である「燒餅」や「饅頭」等を販売する「寬來順」には、地元民のみならず、観光客も訪れ、早朝から長蛇の列となっている。また、高雄市北部の海光二村の「眷村」にあった飲食店「小團圓功夫私廚」は、現在マジョリカタイルなどが飾られるスタイリッシュな店内で、中華料理を一人前のセットとして提供しており、モダナイズされ「眷村」グルメとして人気を集めている。

台湾独自の「眷村」を観光客誘致のため
観光資源として保存・活用する傾向に

「眷村」は、生活スタイルやグルメなど台湾特有の「眷村文化」が存在する場所であるが、建物の老朽化や都市計画等で取り壊されるケースも多い。しかし、近年これらを保存し、観光資源として活用する動きが活発になってきている。2005年の国防部の統計で、全台湾の眷村の数は886あり、886は眷村の代名詞となっている。この886(捌捌陸)から名前を取った「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」は、日本時代に日本海軍の居住地でもあった「明徳新村」内の建物を整備したもので、2018年から資料館として公開されている。高雄市は、台湾で唯一陸軍(左営)、海軍(岡山)、空軍(鳳山)の「眷村」が残り、その90ヘクタール近くを保存しており、保存面積は台湾一。市政府もツアーを企画する等観光客誘致に力を入れており、新たな観光スポットとして、台湾独自の「眷村」が注目されている。