CBD風ドリンクは
若者を中心にSNSで広まる
現在タイでは飲料製品へのCBDの利用は許可されていないが、今後の解禁を見越して、大手飲料メーカーは、リラックス効果があるとされているテルペン(麻に含まれている成分)配合の「CBD風ドリンク」を続々開発・発売している。大手飲料メーカー「Sappe」は、2021年6月に、女性向け機能性ドリンク「Beauti Drinkシリーズ」の新商品「GREEN RELAXING CALM」(360ml入り20バーツ/約66円)を発売した。砂糖不使用で低カロリー、リラックス効果があるとされているラベンダー・カモミールとL-テアニンも配合されており、CBD風の香りがし、気持ちを落ち着かせストレスを軽減してくれるという。このほか、「Ichitan Group」も同年4月、テルペンとL-テアニン配合のボトル入りCBD風緑茶「Ichitan Green Lab」(440ml入り30バーツ/約99円)を発売。CBD風ドリンクは若者を中心に好奇心を駆り立て、SNSで飲んでいる様子が発信されており、飲んだ後の気分の変化をコメントしているものがある。
2021年2月よりCBD商品の
商業利用が一部可能に
タイでは2018年に医療目的でのカンナビス及びヘンプの利用が合法化。続いて2021年2月に、これらの葉・茎・根など(THC0.2%以下であること)についても、当局の許可を受ければ健康食品や化粧品等への商業利用が可能になった。2021年2月にCBD商品の提供が許可されるようになり、条件を満たしたレストランではカンナビスやヘンプの葉を用いた食事やスイーツ、またカフェではカンナビス茶などが出回るようになった。タイ東北部発の「Class Café」を運営する「Class Café社」は、新規事業としてCBD メニューを中心とした「Khao Yai Calm」を2021年2月にタイ東北部のコラートにオープンした。
COVID-19感染への心配や経済的な不安、長引く在宅ワークでストレスを感じる人も多い。リラックス効果を謳うドリンクに、ストレス軽減や気分転換を期待する人が多かった。CBD風ドリンクに関しては、CBDの香りや雰囲気は感じられるが、気分の変化はなかった、味がイマイチという声も上がっている。